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【カラダ活】抗老化を目指して体内のNAD+量を増やそう

「最近、疲れやすくなった」「肌のハリが失われてきた」と感じてはいないだろうか。

ヒトや動物の細胞内でエネルギー代謝やDNA修復などの重要な生理機能を支える補酵素に、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)がある。

近年の抗老化研究によれば、加齢に伴う体内のNAD+量の減少が細胞の老化や機能低下を引き起こすと考えられている。

つまり、老化を遅らせ健康寿命を延ばすためには、これを増やすか、その減少を抑えればよい。

では、具体的には何をすれば良いのだろうか。


推奨されている方法としては、まずは「健康的な生活スタイル」が挙げられる。

たとえば、週に3回のウォーキングなどの有酸素運動、夜間のブルーライトカットでの質の高い睡眠の確保、そして毎日の食事でのカロリーコントロールなどが効果的だ。

筆者がすでに実施しているローカーボ(糖質制限)も、サーチュインと呼ばれる長寿遺伝子を活性化させることで、NAD+の合成を促進するとのことだ。


もちろん、この実践も大事なことだが、直接的にNAD+を体内に取り込むことは出来ないのだろうか。

残念ながら、NAD+をサプリとして摂取しても吸収されにくく、体内で分解されてしまうため効果は限定的だ。

代わりに研究されているのが、体内でNAD+に変換されやすい物質の摂取だ。

現在、以下の二種類が研究されている。

NR(ニコチンアミドリボシド)
NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)

どちらも経口摂取が可能であり、体内でNAD+に変換されることが明らかにされている。

NRは消化後、NMNを経てNAD+に変換される。

NMNとNRに関する研究は、2000年代後半に、まず動物実験で開始された。

そこではNAD+の増加や、エネルギー代謝や血管や細胞内の工場であるミトコンドリアの機能改善といった抗老化効果が報告されている。


ヒトへの研究は2016年から進み、NRとNMNの初期の安全性が確認された。

それを受けてどちらのサプリメントも数多く上市されているが、NAD+への変換効率がより高そうな点を考慮し、筆者はNMNの摂取を選択した。


そして、2024年4月に慶應義塾大学医学部が重要なエビデンスとなる研究成果を発表した。

この研究では、健康なヒトにNMN 250mgを長期間投与しても安全であり、投与期間に応じて体内のNAD+量が増加し、対糖能(血糖値上昇を抑える能力)の改善も確認されたのだ。

現時点では、ヒトに対する直接的な抗老化の研究成果はまだ出ていないが、将来的には大いに期待できる結果と言える。

現在筆者が利用中なのは、国産の167mgタイプなのだが、この研究成果を受けて増量を検討中だ。

これからも健康的な生活スタイルを心がけつつ、体内のNAD+量を意識的に増やし、活力ある未来を目指していきたい。


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