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『いのち』について

爽やかな気候の中、夏の日差しを感じる今日この頃、いよいよ生き物たちが元気いっぱい活動を始める時期です!

自然の中で仲間と共に過ごす森のようちえんでは、たくさんの虫などの生き物とのふれあいの中で、いのちについて考えることがたくさんあります。
 

はじめは虫を怖がる子どもたちも、ふれあいと共に興味関心が芽生え、やがて虫博士ともいえるような子たちが誕生します。

そんななか、多くの虫たちが子どもたちに愛でられながら、最後は弱って死んでいきす。きれいな草花は、花束になりままごとのご飯になり、しおれていきます。
野生の鹿の群れに自分たちの遊び場を変えたり、ススメバチの羽音におびえたり、小動物の死骸に出会うこともあります。

カエルもトカゲもカニもザリガニもバッタもだんごむしも大好き。
キイチゴも桑の実もヤマモモもヤマボウシもザクロも大好き。
だから捕るし、採るし、握るし、つぶす…。
  
子どものワクワクと好奇心、失敗や後悔。悲しみ喜びを伴う体験を目の当たりにして、大人たちは『いのち』とどう向き合うかを突き付けられます。
 

豊かな体験をたくさんさせてあげたい、でも…
いのちを大切にと説かなくていいのか、死んでしまう前に止めなくていいのか、起こるであろう結果を教えなくていいのか…
大人たちは虫や動植物のいのちを目の前にして自問自答を繰り返します。

子どもの育ちは『いのち』そのもの。様々な体験を通して様々な感情と出会い、自分というアイデンティティを育んでいきます。
 
だから私は「正しさ」を説く前に、その子自身がどう感じているかを聴き、子ども自身が、自分の感情に向き合い、自分を見つめ、自分で考えることを信頼と共に見守りたい、と思っています。

大人(私)が必ずしも正しい訳ではないということをいつも忘れないように。そして、自分の気持ちにも正直でありたいと思います。

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