誰かの場合、私の場合
こんばんは。乳がん闘病中のまいです。
最近、なかなかパソコンに向かって、自分の文章を書く時間が取れずにいます。その理由は、手書きを重視する授業の課題やらグループワークやらが忙しくなってきて。パソコンに向かう時間、減っとるんですよねぇ。
今日は、やたらと乳がん関係の記事を見かけた。
お笑い芸人のだいたひかるが、乳がん治療を中断して不妊治療に挑むそうです。
私が今しているホルモン治療と、おそらく同じ治療と思われる。
治療中は妊娠できないから。
16年に乳がん発覚、乳房摘出で19年に再発。
そんな中で治療を中断する不安って、どれくらいやろうか。
自分の命の安心・安全と。
新しい命を得るための挑戦と。
どちらに賭けるんか。
私にも、いつか、そういう選択の日が訪れるかもしれん。
今日の読売新聞の夕刊で、中島ナオさんというデザイナーを知った。
彼女は31歳で乳がんに罹患、その後34歳の時に再発転移。
現在は闘病しながら、ヘッドウェアを製作・販売するNPO法人「ナオカケル」の代表。がん治療研究の支援プロジェクト「deleteC」も行っている。
彼女はステージ4。
この先、どうなるのか分からない状況だと察します。
「がんで失ったものをどう補うのかではなく、どう前へ上へ進むかを考えています」
1年後、自分の病状がどうなっているのかも予測がつかない状態の中で、しっかり現状に向き合って、生きてらっしゃる。
失ったものを補うのではない、という言葉。
私も再三に渡って考えていること。
気温が下がってきたからか、痛むんですねぇ、傷口が。
もぅ5ヵ月になるというのに。
全く痛みが引く様子がなくて。
個人差があるので、もっと早く、気にならなくなる人もおるんやと思います。
いきなり疼痛が襲ってきたり、ジクジクと耐えられるけど無視できない痛みが続くような時。
そして。
まっ平らな傷口を直視する時。
やっぱり、まだまだ受け入れきれない。
普段は、何事もなかったかのように生活できてるけど。
毎日薬を飲んでいるし。
妊娠することはできない。
女性ホルモンの働きが低下してるので、お肌の調子がすこぶる悪い。
ホットフラッシュは落ち着いてきたかな。
少しずつ現実と向き合いながらも。
見てみぬふりをしながらやり過ごしている感がある。
失ったものは、補うべきですか?
ないものを、ある振り、した方がいいですか?
周りはそっちの方が安心かもしれない。
でも。
私は、ずっと、ない現実と向き合わなきゃいけないんだ。
人に見えないところで。
ずっと疑問。
だって、失ったんだもの。
隠しても、ないんだもの。
そこには。
ないものは、ない。
なんでもない振りをすることは、
自分の心を覆い隠すようで、
罪悪感が募ってくる。
本当は、なんでもなく、ないのに。
そういう矛盾と、どこかで折り合いがつけられるんだと、信じてる。
いつか。