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若年性乳がんが突き付けられる現実

こんにちは。乳がん闘病中のまいです。
梅雨の合間の晴れ間。暑い日でしたね。
月曜日、病院混んでるんですよね~。
産婦人科の検診+注射で行ってきました。
今日は、この話。たぶん、かなりヘビー。
ほんまに、考えなあかんこと、突き付けられることが多くてしんどい。


女性のがん患者の約2割が乳がん、女性がかかりやすいがんと言われてますね。
40代後半から60代くらいが多いと言われる乳がん。
なので、20~30代のがん患者が直面する「妊よう性温存」については、あまり知られてないん。
私も当事者になるまで、考えたことすらなかった。


「若年性乳がん」とは、35歳未満の乳がん患者を指します。
がん患者の中で割合としては2.7%。
まぁ、年齢で区切る、というより、「将来妊娠する可能性を持っている乳がん患者」という捉え方のが合ってる気がする。
私は年齢で区切られると微妙(^^;
でも年齢に関らず、突き付けられる現実は同じ。


若年性乳がんの場合、発見が遅れるから見つけた時には腫瘍が大きく、予後が悪いとも言われてます。
遺伝性の可能性もあるので、反対側の乳房での再発や卵巣がんのリスクが高いこともある。
がんのタイプや発見のスピード、治療については人それぞれやけど。
共通しているのが「妊よう性温存」について考えなあかんってこと。


「妊よう性」とは、「妊娠する力」ってことです。
がんの治療が終わった時に、妊娠する力を残すための選択をしなくてはならん。
そう、がんの治療によって「妊娠できない可能性」が生じるからなんです。


これは、抗がん剤治療を行う場合とホルモン療法を行う場合でちょっと意味合いが変わってくるん。

抗がん剤治療を行う場合、卵巣の機能が衰える可能性があります。
抗がん剤を投与する期間や治療時の年齢によっては回復する場合もあるんやけれど、生理が戻ってこん場合があるんやって。
でも回復する可能性もあって、必ず、というわけではないらしい。

ホルモン療法を行う場合、奇形児の可能性が高まるので治療中は妊娠できません。
治療が完了するのに5~10年かかるから、完了後には自然に妊娠できる年齢を越えてる場合があります。


というわけで、妊よう性温存のために
「卵子・胚凍結保存」
という選択が迫られます。


これは治療を始める前にやらなあかんくて。
なので、私はまだ術後の薬物療法は始まってません。
薬の治療を始めたら、女性ホルモンが止まって排卵できんくなるから。
その前に「未受精卵凍結保存」をすることにしたんです。


やることは、不妊治療の排卵誘発から採卵まで。
ここで卵子を凍結しといて、妊娠できるようになったら体外受精から着床を試みるって話。


結婚してないのに、不妊治療の大変さが分かりましたよ(笑)
注射のしんどさとか通院の大変さとか、
数字で一喜一憂するとことか。


正直、卵子保存にはそんなに前向きじゃない。
お金かかるわりに(保険ききません)、ほんまに使うかどうか分からんから。
外科医の先生的には、10年しっかり薬の治療をしててほしいんが本音やと思う。
ホルモン療法の場合、5年だけでは再発する可能性があるから、途中で薬を止めてほしくないんが心情やろ。
もし、妊娠したい場合は、その間1年くらい薬を止めなくてはならない。
そもそも、妊娠できるようになったタイミングであたしは結婚しとるんか。
再発してないんか。
「子どもをつくれる可能性を残そう」っていう前向きな考えより、
「残したところでほんまに意味ある?」って不安の方が大きい。


今日、採卵前の最後の検診やったんです。
いくつくらい、卵子が育ってそうか、エコーで見るんですね。
未受精卵の場合、着床率が10%くらいやから「10個くらい採れるとえぇですね~」って話でした。
今日確認した感じやと、10個ない感じ。7~8個?


やる前から何となく想像はしとったけど、
なるほどなぁ、やっぱりくるなぁ。

数字のダメージ

それが全てではないことは分かるけど、
「確率」がのしかかってくる。


私の場合、普通の不妊治療とは違くて、35歳の卵子を採れるのは「今回一度きり」。
でも卵巣を刺激しすぎるとがんが悪化する可能性があるから、
そのへんのバランスが難しいんやと。

「確率」が全てではないし、保存できる卵子が少なくても妊娠できることもあるとは思うんよ。
それでも、せっかくしんどい思いしてやるんやったら、少しでも安心できた方がいい。


こういう事実を、「一人」で受け止めなあかん。
何しよるんやろ、自分?って正直思うわな。


毎日通院。
注射も痛い。
検診のエコーも不快。


何なん、これ。
何のために一人で頑張ってんの。
意味分からんゎ。


病院に行くときは、70代の両親が付き添ってくれたり送り迎えしてくれます。
一緒に病院におったら、普通は立場、逆よな。
高齢者の父親が患者で、私が付き添い。
自分が病気になって悪いなぁとかは思ってないけど、
病院で家族に付き添っとる20、30代の人見ると、「普通逆よな」って思ってしまう。

私、年をとるんは嫌ではなかったんですよ。
表現者として、重ねた年月分、それは表現に現れるから。

でも。
こうして「妊よう性温存」の事実を突きつけられて、初めて。
35歳という自分の年齢を意識した。
子どもが欲しいんなら、ちゃんと結婚とか考えとくべきやったんかな。

そのうち、考えればえぇわぁとふわっと思っとったことが、目の前にいきなり降ってわいてくる。


乳がんになった今、
ここでジタバタしてもしゃーないけん、
とにかく、じっと耐えるだけ。
やるべきだと思われることをやりながら。


明日は人生初の自己注射。
痛くないとえぇなぁ。
あと、失敗せんとえぇな。

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