見出し画像

デメリットだけじゃない!バイアスとの適切な距離感とは?

偏見・バイアス・思い込み
これらの単語にどのようなイメージをお持ちですか?

大抵の場合、これらのワードは
「視野が狭く、他の意見を取り入れない」などの悪い意味で捉えがちです。

しかし、ある特定のものの見方を極めることは
決して悪いことではないはずです。

今回のテーマは【確証バイアス】です。

バイアスに囚われ「すぎ」ないことが大切

【確証バイアスとは:思い込みにより偏見が生まれること】
自分の知識に基づいた思考や情報収集によって、偏った考え方になること。です。 

では、バイアスのメリット・デメリットとはなんでしょうか。

メリット:「想定」することである程度結果を予測して対応できる→スピード
デメリット:自分の知識にあった意見のため、絶対的に正しいと思い込んでしまう→方向性のずれ

このように、バイアスをうまく利用するとメリットもあります。
しかし多くの場面であるように、
偏見に囚われデメリットの比率が大きくなると
「自分の意見」を裏付けする事象にのみ着目し
反対意見を取り入れないなどと言った、非常に視野の狭い範囲になってしまいます。

いわば、他の意見を聞き入れず、「決めつけ」ている状態です。

バイアスに囚われていることに気づくことは難しい

過去業務において、以下のようなことがありました。

集客キャンペーンにてトラブルが重なり、想定を大きく下回った。

苦労したのに効果が不十分だった!という気持ちで
施策がうまくいかなかったという旨の報告資料を作成したところ

「キャンペーンだけでない全体的な集客は伸びているのに、
どうしてこの施策は効果がないと早々に結論づけてしまうのか」
という指摘をいただく。

改めて結果の数字を見直したところ
他施策との単純比較だとキャンペーンの効果は良くなかったが、
切り口を変えて検証してみると間接的な効果があったようなデータが見受けられた。

【注意点:最初から結論を決めてかかると
深掘りすること自体を諦めてしまい、
次の打ち手の兆しを見失ってしまう。】

ただ、難しいのは
「主観的な感情が邪魔して無意識にバイアスがかかってしまう」という点です。

誰しもかかってしまうのは仕方ないとして、得られた結果や考えの方向性に
バイアスがかかってないのかを確認するひと工程が大切となってきます。

バイアスに囚われない為の3つの習慣

①立場を変えて考える

上記の例においても、様々なステークホルダーがいます。
・報告する相手は?
・企画者は?
・実際に手を動かした人は?
・カスタマーは?
・事業部は?
関係者から見てどうだったのか、一旦立ち止まって考えてみましょう

②早い段階で相談する

根拠が不足している・あるいは偏りがあると
他者の目線で早めに指摘してもらいましょう。

早めの軌道修正により、偏った情報ばかり集める無駄な工程が省け
資料の精度を高めるために時間が割けるでしょう。

③切り口を変えて検証する

結論づけたい仮説を裏付けするようなデータが出た時、
データの他の意味合いを無視して
短絡的に結論づけてしまうことがあります。

「このデータから他に言えそうなことは?」を常に意識し
出てきた可能性の重要度を考えてみましょう。

別の切り口でデータを分析した時にも
でてきた他の可能性を示唆する結果に結びつくようであれば
バイアスがかかっている可能性が高いと言えるはずです。

集中しすぎない・一回客観的になるために

確証バイアスが生まれやすいのは
目の前のことに集中しすぎて周りが見えなくなっている場面ともいえるでしょう。

そんなときは一回気分転換。
いい天気の日にはちょっと公園までお散歩したり
コーヒーをのんでみたり
一度考えるのをやめて、次の日に持ち越したり。

そうすることで、気持ちに余裕が生まれ
いままでとは違った見方ができると思います。

まとめ:確証バイアスとうまく付き合っていこう

冒頭にもお話をしましたが、
バイアスにもメリットはありますし
人間だれしも持っているものです。

バイアス=悪と捉えて、バイアスを持ってしまう自分に
否定的な像を持つのではなく、

「自分はこういう考え方をする人なんだ」と
フラットに(ポジティブに)捉えることが大切です。

そして!
忘れないでほしいのですが、上司だってバイアスをもつ人間です。
直属の上司を盲目的に信じるのも、
バイアスに「囚われる」きっかけかもしれません。

直属の上長だけじゃなく、
いろんな人に意見をもらって視野を広げてみるのも
一つの手かもしれませんね。

(筆:まいまい)


いいなと思ったら応援しよう!