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学習者のやる気をアップさせる目標設定の仕方


今月の最初のクラスでは生徒さんに今年の抱負を話してもらっています。

日本語のことでも、それ以外のことでもいいので、とりあえず自分の言葉で、できるだけ日本語で。

必要に応じ、レベルに合わせて
「~たい」「~つもり」「~しようと思っています」「~ようになりたい」
など使わせてみる。

たいてい生徒さんが話してくれる目標は曖昧です。もちろん語彙力の問題もありますが、その場合は英語で言わせてもいいと思います。それでも何を決めたらいいかわからない人も多いので、こちらからもう少し具体的に聞いてみたうえで、勉強方法を提案してみます。

例えば、日本のゲームが好きな、ちょっとシャイな中級の生徒さん(20代男性)との会話です。(すみません、長文です…)

生徒「もっと上手に話せるようになりたいです」
私「うんうん、もっと上手に話せるようになりたいんだ。でもだいぶ上手にたよ?」
生徒「ありがとうございます」
私「たとえば誰と?どんなトピックを話せるようになりたいですか?」
生徒「うーん、ゲームでできた日本人の友達と…色々…」
私「日本人の友達できたんだ!よかったね~」
生徒「はい、ゲームのことで質問してます…あと、日本の仕事のこと知りたいから聞いてみたい」
私「いいですね!じゃあ、その人と話せるように、どんな勉強したらいいと思いますか?」
生徒「えっと…もっとメッセージしてみます」
私「そうだね!でも話せるようになりたいんだよね?実際に話さないといけないですね?直接話すチャンスはある?」
生徒「うーん、ちょっと恥ずかしいですけど…連絡先教えてくれるか聞いてみます」
私「おお!すごい!いつまでに聞けそう?」
生徒「あけましておめでとう、って連絡して…今週中に」
私「いいですね~じゃあ、その人と色々話せるように、私にもゲームのことたくさん話してみてくださいね。」

こんな感じで最初はぼんやりしていた目標ですが、それに対してどんな行動を起こせばいいのか、質問しながら本人が気づけるようになってきました。意見を押し付けない、きちんと話を聞く、承認する、を意識しながら質問していき、なるべく本人に実際どんな行動をするのか言わせるように心がけています。

目標自体は、JLPTにパスする、でもいいのですが、そのためにはどのぐらいの頻度、時間をかけられるのか?をより具体的に決めさせる、それができたらどんな変化があるのか?ワクワクする未来を想像させるのも大切かと。

この生徒さんはほぼゼロ初級から始め、もう6年も教えていて先日JLPT N3を受験しました。多分合格すると思います。最初は本当に態度が受け身だし、宿題もなかなかやってこない人でした。自分に自信がなく、英語でも人と話すのが苦手。

でも日本で働きたい夢があり、私とのレッスンは続けてくれているので、どうにかしてあげたいけど、どうやってやる気を伸ばして行動させたらいいかわからず、私も教えるモチベーションが上がらない時期がありました…「宿題やらないと覚えられないよ?」とちょっときつく言ってしまったことも。

それが、日本人の友達を作るために、ちゃんと行動を起こせるようになるなんて!今はだいぶ自分がやりたいことを言えるようになり、私の提案を素直に聞くようになってくれて、私も彼とのレッスンが楽しくなりました。


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