新しい世界へ
道に散らばった花びらを追いかけていく。
今年も「桜が綺麗ですね」と書ける時期になったと思っていたら、あっという間に季節はまた新しい段階へと進んでいっている。
1か月はいつも一瞬で過ぎていく。
特にこの1か月は、自分自身の状況も心の中にあるものも驚くほど変化していった。
今まで通りの生活を続けることはないのかもしれないな。
何となくそんな感覚はあったのだけど、何かを強引に変えようという気もなくて、ちょっとのんびりしようくらいの気持ちで過ごしていた。
それは、自分自身が何かを察知するのを待っているような感覚だったのかもしれない。
心の中で色々な感情が動くことは悪いことではなくて、それはむしろ自分自身に対する重要なメッセージでもある。
一見、怒りであったり、呆れに似た感情であったり、多くの人にとってネガティブに思えるものであっても、
そうした感情を引き起こす出来事があったからこそ自分にとってより幸せな変化に繋がっていった、というような経験は振り返れば山のようにあると思う。
だから、結局全ては愛や優しさから生まれてきているというのも納得できるし、何事に対しても感謝を忘れてはいけないなと思う。
私は普段結論を急ぎ過ぎるところがあるので、そんなに焦って何かを決めなくても良いんじゃないかと思う時もある。
平和な毎日の中で得られるものも大切な出会いも沢山あって、その一つ一つはかけがえのないものだ。
心からありがたいなと思うし、自分の人生に宝物のような存在が沢山増えていった。
ただ、やっぱり流れの変化のようなものはあって、普段あまり話さなかった人達から自然と声がかかることが増えたり、逆にこれまで結びついていた人やモノから離れるようなスケジュールになっていったりする。
心の奥底では、本当は自分が望んでいてそうした変化を引き起こしている部分もあるのかもしれない。
それに、モヤモヤした気持ちを抱えながら漫然と過ごしていると、自分の中で何かが失われていくのも事実である。
そんな時に、環境や他人の振る舞いに不満を感じたり責めたりしていても何も生み出さない。
「悲しい」と感じることに対して我慢するのは違うけれど、その感情はきっと次の大きな「嬉しい」に繋がっていると信じている方が幸せだと思う。
「決めて、動く」という時、ちょっとヒリヒリする感覚にストレスを感じるのは付き物だけど、物事が進んでいくスピードというのは尋常ではない。
身体より心が前にあって、身体を引っ張っていくというイメージ。
これはあんまりやり過ぎると病気になるので、「静」の状態になれる時間を確保することには気を付ける。
いただいたフランキンセンスと白檀のお香を開ける。
突然貸してくださった本のページをめくる。
いつだって守ってもらっていることへの感謝を忘れずに。