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息子、モンテッソーリ保育園に通う

12月後半から、息子が新しい家の近所のモンテッソーリ保育園に通い始めました。まあ、この保育園に通うために家を選んだようなものです。

選んだきっかけ

どうしてもモンテッソーリ、とまでは考えていなかったのですが、興味のあったForest School系、モンテッソーリ、シュタイナー等の保育園で良さそう&空きがあることが確認できたところ、9月から公教育として通うPre-schoolの良さそうなところ&そのキャッチメントエリア(このあたりの話はまた書きます)に入っている物件、そして職場から1時間圏内で緑の多い&物件探しですぐ入れるところ、という複雑すぎる条件を組み合わせていった結果、ここになったという形です。しかも、このエリアと保育園は、同僚で実際に住んでいる人に話を聞いて、良いことが確認できたので自信を持って選べました。

モンテッソーリについて

なぜ私がこういった教育システムに興味があるのか。1つには、うちの息子本人のパーソナリティの問題があります。日本でも2つの保育園を経験し、イギリスに来てからも短期間ですが保育園に通い、彼の傾向が十分というほどわかってきたからです。とにかく、大勢で同じことをすることが苦手、特に大声で叫んだり音の大きい空間にいることが苦手です。自分がやりたいことを、自分のタイミングでやりたい。まあ、私もそれに近い傾向があります。人にとやかく指図されたくない。私もそれで40年間生きてきてしまったので、特に日本の保育園のように、無理やりにでも皆で同じことをさせようとされるのは辛いな、と思っていました。

とにかく、子供は自分が好きなこと、興味があることを中心に知識や能力が広がっていくので、無理やり何かをさせたり、全員同じペースでやる、ということ自体に無理があるのではないかと私は思うのです。そして、できれば遊びの中から学んで行く、なるべく人工的でない環境の中で過ごすのが良い。こういったことを前提に保育・教育を考えているのが、上記のForest School、モンテッソーリ、シュタイナーあたりなのではないかな、というのが私の理解です。(間違っていたらすみません。)

逆に、モンテッソーリを、天才を育てるための英才教育、と捉える風潮も最近あるようですが(モンテッソーリ出身の著名な起業家も多いので)、必ずしも本質はそこではないのではないかな、と思います。マリア・モンテッソーリの言葉で私の心に響いたのは、世界平和のために、という点です。子供の自己肯定感が増すと、自分のことだけではなく人の幸せを考えられる人になる、人に優しくなる、物を奪い合うような大人にはならない。そういった人が増えれば、戦争をする必要がなくなる。という風に考えたそうです。

実感として

実際、通い始めて思ったのは、もう初日から息子のエネルギー感が違う、ということです。充実した時間を過ごして、満足している感じ。ほとんど言葉も通じないはずなのに、初日のお迎えから「はぁ〜、保育園楽しい」と言ったのです。そして、「明日も保育園」という言葉にポジティブな気持ちが入ってくるようになりました。以前は、「明日も置いていくの?」と聞いてきて、保育園に行くことにネガティブなイメージがまとわりついていたのですが、そうではなくなった。私も罪悪感が消えた。

よく考えてみると、初めて見学に行ったときから、ここの保育園にはあたたかい雰囲気が漂っていた気がします。とにかくふわっと、もわっとあたたかい。そして、どの先生も感じがいい。表面的に感じよく振る舞っている、ということではなく、深く優しい目線で接することができる人たち、という印象です。それはここの先生たちが、全員モンテッソーリ教育の資格を持っていて、きちんとモンテッソーリメソッドを実践していることにも関係すると思いますが、ただ言えるのは、実際に行ってみないとわからない、ということです。モンテッソーリメソッドだからいい、というわけではなく、要は信頼できるか、子供に合うか、ということをやっぱりつきつめて考える、というか、微細な違いを感じないといけないんじゃないかな、と思います。

タイトル写真は、実際にこの保育園で息子が遊んでいる様子です。この写真を見るだけで、どれだけ集中して満足して1つ1つの作業をしているか、がわかります(箱に穴をあけているだけですが)。ここでのびのび育ててもらっていることに、感謝します。

元々キャンセル待ちで申し込んでいたForest School系は、今年に入って週3日の空きが出て実際に見学にも行ったのですが、結局お断りしました。ここもとてもいい環境で、毎日お外で過ごして、探検したり、たくさんクリエイティブなことのできる可能性のつまった保育園ではありますが、その微細な違いを見ていくと、やはり今通っている保育園に通い続けたほうがいいかな、という結論に至りました。

どちらがいいとか悪い、ということではないんだと思います。ただ、私自身がこのモンテッソーリ園と先生方の素晴らしさに圧倒されて、もっとここで子供の様子を見てみたい、という思いが強かったということだと思います。

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