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ゴードン_潰瘍性大腸炎_入院5日目


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【今回の情報】

患者情報:
名前: A氏
年齢: 28歳
性別: 男性
職業: 会社員
既往歴: 特記事項なし
アレルギー: なし
生活習慣: 喫煙 20本/日、飲酒 機会飲酒
家族構成: 妻と2歳の娘、4人家族(両親と同居)
病名: 潰瘍性大腸炎 (症状増悪期)
介入: 入院5日目

現病歴:
A氏は、3年前に潰瘍性大腸炎と診断されました。診断後は、5-アミノサリチル酸製剤の内服で症状は比較的コントロールされていましたが、ストレスや不規則な生活習慣により、症状は寛解と再燃を繰り返していました。2週間前から、1日10回以上の血便と下痢、腹痛が増悪し、食欲不振も伴ったため、外来受診しました。大腸内視鏡検査で活動性の潰瘍性大腸炎が確認され、入院加療が必要と判断されました。

入院時所見:
・身長: 175cm
・体重: 60kg (通常65kg)
・BMI: 19.6
・体温: 37.8°C
・血圧: 110/70 mmHg
・脈拍: 90回/分
・呼吸数: 18回/分
・SpO2: 98% (室内気)
・腹部: 軟、下腹部に圧痛あり、グル音亢進
・排便回数: 10回以上/日、血便を伴う
・口腔内: 乾燥、舌苔付着

検査結果:
・血液検査: 白血球数 12,000/μL、ヘモグロビン 10.5 g/dL、ヘマトクリット 32%、血小板数 35万/μL、CRP 5.8 mg/dL、アルブミン 3.2 g/dL、総蛋白 6.0 g/dL
・生化学検査: Na 138 mEq/L、K 3.8 mEq/L、Cl 100 mEq/L、BUN 15 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、AST 25 U/L、ALT 30 U/L、ALP 200 U/L、γ-GTP 30 U/L
・便培養: 陰性
・大腸内視鏡検査: 直腸から下行結腸にかけて連続性の粘膜浮腫、発赤、びらん、易出血性を認める。潰瘍性大腸炎の活動性病変として矛盾しない所見。

治療:
・メサラジン錠 3600mg/日
・プレドニゾロン 40mg/日
・ラベプラゾールナトリウム 10mg/日
・整腸剤
・絶食、中心静脈栄養管理 (1500kcal/日、蛋白質 60g/日)

看護介入:
・バイタルサインのモニタリング (1日3回)
・腹部症状の観察 (腹痛、膨満感、排ガス、腸蠕動音)
・排便回数と性状の観察 (色調、量、粘血便の有無)
・皮膚の清潔保持とスキンケア (陰部の保清、肛門周囲皮膚の観察)
・口腔ケア (1日3回、口腔内の保湿と清潔保持)
・栄養状態の評価と管理 (体重、血液検査、食事摂取量の観察)
・薬剤の副作用モニタリング (ムーンフェイス、ざ瘡、口渇、不眠、気分変調など)
・精神的サポート (傾聴、病状説明、家族との面会調整)
・活動量の調整 (安静度の評価と調整、体力に合わせた離床の促し)
・感染予防対策 (スタンダードプリコーション、手指衛生の徹底)

5日目の経過:
入院5日目、A氏の腹痛と下痢は徐々に改善傾向にあります。排便回数は1日6回程度まで減少し、血便の量も減ってきました。腹部の圧痛は軽減し、グル音は正常化してきています。しかし、まだ食欲不振が続いており、体重は入院時から2kg減少しています。

A氏は病状に不安を感じており、看護師に頻回に声をかけています。「いつになったら治るのでしょうか」「食べられないのがつらいです」と訴えがあります。看護師は、A氏の訴えに傾聴し、病状説明を行い、治療に対する前向きな気持ちを引き出せるよう支援しています。

医療チームは、A氏の症状管理と精神的サポートを継続していく方針です。栄養状態の改善のため、適宜中心静脈栄養の内容を調整し、経口摂取の再開に向けて準備を進めています。また、ストレス管理や生活習慣の改善など、退院後の日常生活に向けた指導も開始しています。A氏の家族とも連携し、サポート体制を整えていきます。



【アセスメント】

1.健康知覚-健康管理

〇健康状態、受診行動、疾患や治療への理解、運動習慣、服薬状況、身長、体重、BMI、飲酒、喫煙の有無、既往歴

  1. 健康知覚-健康管理

・疾患の簡単な説明
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が生じる原因不明の慢性疾患である。主な症状は、下痢、血便、腹痛などであり、症状の寛解と再燃を繰り返す。

・健康状態
現在、潰瘍性大腸炎の症状増悪期にあり、入院加療中である。腹痛や下痢などの症状は改善傾向にあるが、まだ食欲不振が続いている。全身状態は比較的安定しているが、体重減少が認められる。

・受診行動、疾患や治療への理解、服薬状況
A氏は、3年前に潰瘍性大腸炎と診断され、症状の寛解と再燃を繰り返していた。症状増悪時には外来受診していたが、ストレスや不規則な生活習慣が症状再燃の誘因となっていた可能性がある。入院後は、医療チームからの病状説明や治療方針に対し、理解を示している。服薬に関しては、入院前は内服薬の自己管理を行っていたが、入院後は看護師による管理下にある。

・身長、体重、BMI、運動習慣
身長175cm、体重60kg、BMI19.6であり、標準体重より若干痩せ気味である。入院前は、仕事の都合上、不規則な生活習慣であったが、運動習慣の詳細は不明である。情報収集が必要である。

・呼吸に関するアレルギー、飲酒、喫煙の有無
呼吸器系のアレルギーはない。喫煙は1日20本、飲酒は機会飲酒程度である。

・既往歴
特記すべき既往歴はない。

看護の課題:
A氏は、ストレスや不規則な生活習慣が症状再燃の誘因となっている可能性があるため、ストレス管理や生活習慣の改善に向けた指導が必要である。また、喫煙習慣が潰瘍性大腸炎の症状に影響を及ぼす可能性があるため、禁煙に向けた支援も必要である。

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