見出し画像

【理想のリーダー】


「本当に大切なものは何かを知る人」


世界の「HONDA」本田技研の創業者

本田宗一郎さんのお話です。


1953年、宗一郎さんは

最新鋭の機械を海外からいくつか輸入します。


当時のお金で4億円という大金だったそうです。

周りから見たら信じられないような額の投資だったそうです。


だから購入する時に、

ある人に「会社がつぶれてもいいのか?」

と聞かれたそうですが、


それに対して宗一郎さんは、


「会社はつぶれるかもしれないが、

機械そのものは日本に残る。


それは必ず日本の産業界に役立つはずだ」と答えます。


会社の利益よりも日本の成長を考えているのです。



ところがある日、

社員が一番高い機械を壊してしまったんです。


その社員は真っ青になり、

「あの機会を壊してしまいました・・・」

と言ったそうです。


そこで宗一郎さんが言った一言は


「ケガはなかったか?」だったそうです。


社員は最初、意味がわからなくて、

「いや、だから、あの機械を壊してしまったんですよ・・・」

と繰り返したところ、宗一郎さんは


「仕方がないじゃないか。

機械は直せばいい。


でも、人は手や足を切り落としてしまったら元には戻らない。

人にケガがなかったのが一番だ」


それを聞いて社員は涙を流しながら、

こう誓ったそうです。


「この人の元で働けて本当に良かった。

この人に一生ついていこう」と・・・



また宗一郎さんは、66歳で退職し、


会長職にも就かずに

仕事からは一気に離れたそうです。


そして何をしたかというと、


日本中にあるホンダの事業所700箇所全部、


2人しか働いてないような販売店から工場まで

すべてを回り、すべての従業員と握手して


「ありがとう、ありがとう、いつもありがとう!」

と言い続けたそうです。


ある時、田舎の販売店で、


整備士さんが「宗一郎さんが来た!」

と言って喜んでかけよっていき、


握手をしようと手を出した時に「あっ!」といって、

自分の手が油まみれなのに気づきました。


「今、洗ってきます!」と手を洗いに行こうとすると、


宗一郎さんは「その油まみれの手がいいんだ」

と言って両手で握手し、


嬉しそうにその手をながめて、

その手の油のにおいをかいだんですって、


その整備士さんは感動して涙を流します。


そしてそれを見て宗一郎さんも涙を流したそうです。


このように本物のリーダーというのは、


多くのことを知っている人ではなく、


本当に大切なものは何かを知っている人なのです。

いいなと思ったら応援しよう!