アァァーマァァーゾォォォォーン
仮面ライダーアマゾンのカタコトの日本語がたまらなくカワイイなあと思っていたので、この度DVDを借りて全部観た。
アマゾンは私が生まれる前の作品だから、知識なんてほぼない。だからアマゾンがもともとは日本人であったということもDVDで観てはじめて知ったのだった。
アマゾンの本当の名前「山本大輔」が序盤以降出ることがなく宙ぶらりんになった件、立花のおやっさんの中途半端な髪の長さ、十面鬼ゴルゴスの体に埋め込まれている十面が気持ち悪い件、真のゼロ大帝って要るんだろうか?
いろいろ突っ込みどころはあるけど、私の心をつかんで離さない存在があった。
ゲドンの諜報員「赤ジューシャ」である。ジューシャは従者・・・なんだろな、たぶん。アマゾン目的で観はじめたのに、この赤ジューシャの虜になってしまった。何というか、ありとあらゆるダサさを凝縮したような特異な存在なのだ。
赤いレオタードを纏っているのはこれでもかってくらいの日本人体型の女性。レオタードにはにしきのあきらばりの不自然な白いフリンジ。真っ赤な口紅を引いた顔には大きくて悪目立ちするシルバーの仮面。髪型はボリューミーなパーマネント(あえてパーマネント)
この、たいへんダサい風貌のご婦人方が、ことあるごとに「キェーッ!」という奇声を発しながら、アマゾンをスパイしたり、子供たちをさらったりするのである。
はっきり言ってかっこ悪い。でもかっこ悪さも突き抜けると人を惹きつけるということが分かった。わたしは赤ジューシャに釘付けだった。もう赤ジューシャしか見えない。(アマゾンどこ行った)
人より一つ抜きんでるには、良くも悪くも「極める」ことだという教訓を得た。ダサさも極めればひとつの個性だ。(なんのこっちゃ)
アマゾンに話を戻そう。まだまだ突っ込みたい部分が満載なのである。まずアマゾンの必殺技。ライダーなのでもちろんキックは得意だが、まあそれはいいとして、何というか、そりゃないんじゃないかと思ったのが
「大切断!」という技。
そのまんま。敵を真っ二つにしてしまうなんとも残酷な技だ。それ技なのか?野生児なので噛みつくとか、引っ掻くとか、そんなんばっかり(笑)ヒーローらしからぬ振る舞い方だ。カッコイイ、スマートなヒーローたちとは一線を画した活躍にわたしはさらに引き込まれていく。
ところがだ。
残念なことに、その後アマゾンは、少しずつスマートな路線に転向していってしまうのだ。最初は「アマゾン・・・マサヒコ・・・トモダチ」とたどたどしかった日本語も、終盤になると「ゲドンめ・・・許せん!」と流暢になってしまってカワイさがなくなってしまった。最初ほぼ裸だったのにだんだん服着てっちゃうしね。
これはあれかな。戦いが終わったらこのまま日本に住み着く感じかな?と思ったらそうじゃなくて、最後アマゾンに帰ることになるんだけど、あの密林地帯に帰るというのにアマゾンはオシャレして帰るのである。
白のスーツである。解せぬ。
そんなわけで、一度通しで観たけれども、時間が出来たら、また最初から見直して、この理不尽な世界に酔ってみたいと思う。