結局NAGA解析は役に立つのか?
ということを1週間ほどぶん回して考えてました。たま子です。
とりあえず今日まで50本くらい解析に回してチェックして..というのを繰り返してみたので、その中で思ったことを以下に整理していきます。
イクゾォ!!ハァ!!!
●NAGAさんの基本方針
NAGAさんの基本方針は、まとめると以下のような感じっぽいです。
①どうしたら自分がアガれるか?が一番大事
②やっぱり聴牌は偉い/やっぱりリーチは強い
③19と孤立はしっかり比較
いや普通やんと感じますが、麻雀を長く続けるにつれて入ってくる知識や情報量が増え、目に見えないものに過剰に怯えすぎてしまう打ち手も多いのではないでしょうか。(僕はそう)
何が正しいのかはさておき、一旦「NAGAさんはこうなんだな」という感じで見てもらえると嬉しいです。ここからテーマ別で紹介していきます。
1.序盤
NAGAさんは「どうしたら自分がアガれるか?」を最も大事にしてくれます。
序盤手組は非常にストレートであり、
手役を意識して..というよりとにかく字牌と19を切り飛ばし、安全牌0でも構わず中盤に突入していく打牌を推奨してくれます。
強気オブ強気..と思いきや、時には字を残して
28を切り飛ばしたりもしますし、正直よく分かりません。
少なくとも、東場/南場問わず最序盤から安全牌残しを推奨してくることは殆ど無く、殆どの役牌はポン発進を推奨してきます。
自分のアガリ率を上げるためにどうするか?に
とにかくピンを留めて打牌を選択しているようです。
特に、役牌と19の優劣については自分はかなり見直しを迫られました。
<見方>
赤枠...たま子の打牌
青枠...NAGAの推奨打牌
※赤枠しか存在しない場合は、NAGAと打牌が一致している。
・牌の上の紫色のバーの長さが推奨度順
・画面右下の放縦率は「切った牌が放銃する確率」ではなく「この局が自分の放銃で終了する確率」である点に注意。
詳細は以下URL[■解析レポートの見方]をご参照下さい↓
https://naga.dmv.nico/naga_report/top/
ターツ不足は字牌から。
役牌は先切りしない。
門前確定+高打点濃厚の場合を除いて、オタ風⇒役牌⇒自風の順。
ダブ東は先切り。
ダブ南は先切りしない。
しかし、こういったケースは主ではなく、逆に数牌からの切り出しを推奨するケースもかなり多いので以下紹介。
ターツが足りてはいるものの愚形含みで現状0メンツ、ドラなし。
こういう速度で劣るケースでは1枚枯れであっても役牌残しを推奨とのこと。
69と浮いていると9を切りたくなるが、ドラを跨ぐ場合は6789でのドラ受けを消してしまうのでオタ風推奨。
タンヤオほぼ確定手では、15や59の端牌フォローより役牌残しを優先。
仮に3や7を引いても最終的に内に寄せることが多いこと、それよりも0メンツなので速度を上げる材料を残すことを評価かな?
混一色がほんのり見えるときは別色の端牌を。
配牌時点で混一色を見落とすとめっちゃ怒られます
最序盤であっても速度に欠ける場合は、完全形を崩して役牌ホールド。
タンヤオがほぼ確定したら、端牌先切りの字牌残しを推奨。
遅い手は2や8であっても役牌優先。
ターツ足りてる場合のみ、2と役牌の優劣が逆転することがあるらしい。
2.中盤
中盤というのは最も多くの選択を迫られる段階であり、自分の手だけを見て進めることもいよいよ難しくなってきたり、他家から攻撃を受けたり、最も状況が変化しやすい所かと思います。
自分の手も1-2シャンテンまで進んでまっすぐ進めるか、安全牌を抱えるか、それともシャンテン数を落として手牌価値を上げに行くか?など諸々の要素があるかと思いますが、今回はNAGAさんの手組に焦点を当てて見てみます。
中盤にピンフのみのシャンテンで、若干安全度の高い8mを持ってきたところ。入れ替え推奨。
ドラ受けターツは完全形を崩して安全牌抱えを推奨。
ドラ受けではない場合は1pか發のどちらかを推奨される
イーシャンテンで機能しない牌を残さない(イーシャンテンピーク理論?)為には7mか5pを選ばなくてはならないが、現状愚形の優劣判断が難しい為二度受け両面固定の8s。まさかの一致。
NAGAさんは二度受けであることの評価がそこまで低くないように感じます。
中盤の0メンツは諦め気味のスリム・七対子進行を推奨。
中盤に突入後は、変化を残しすぎず原則シャンテンキープ。
8p切り後の萬子四連形変化とドラくっつきで十分。人間っぽい。
自分は愚形リーのみ回避+フォロー牌を潰さないでドラくっつき期待の
シャンテン戻しを選びましたが、今のままでも一通とドラ受けがある点を
評価しているのでしょうか。
自己都合もほどほどに。
中~終盤では聴牌が近い仕掛けに対して放銃しない、鳴かせないのシャンテンキープ。価値が低い手からは放銃リスクを負わない。
これも人間ぽい
リーチ時の高打点成就率を上げる為、チャンタ三色固定で5m先切り。
お前、もしかして人間なのか..?
3.押し引き
他家から立直を受けたり、聴牌濃厚の仕掛けがいる盤面では、最も結果に直結しやすいイベントが発生します。この段階では序盤と比較すると一つのミスがその半荘の結果にモロに直結してしまう為、非常に重要で難しいと感じます。
NAGAさんの押し引きについては、聴牌は強くノーテンは弱いという麻雀の基本オブ基本に忠実に、いや忠実すぎるくらいに淡々と実行されます。
(「機械っぽいな~」と一番感じるポイントは個人的にはこの押し引き部分)
対子供、14本残り、ドラドラの1シャンテン。
まだまだ通ってない牌は多いものの若干形が悪い為か、やや降り優位らしい。「最終的に自分がアガれるか?」を大事にする打ち手のようです。
対子供(自分親)、發バック9600(+1000)聴牌。
残り筋11本。
余裕の押し。
↓
↓
↓
残りツモ番1回(切り番2回)、残り筋5本。5m両無筋。
9600(+1000)聴牌とはいえ、人間にはちょっと難しい....
2本分ではあるものの、愚形のコンボ数がまずまず残っていることを評価しているのでしょうか?
南三局、トップ目、8000(+1000)聴牌。
放銃しなければ大体オーラスの連対は拾えそうですが、
・リーチの残り筋が9本と結構残っているので、
そもそもの放銃率が低い
・自分8000(+1000)聴牌、和了時の期待順位が
ほぼ1位
などから押し評価の様子。機械っぽい...
東四局、ダントツトップ目からリーチ。
残り筋10本とはいえ、自分の打点と点棒状況で
大差オリ。
局面判断もしっかりやってくれますね。
聴牌は偉い。暗槓にビビらない。
聴牌は偉い。点棒状況と親リーチに惑わされない。
天鳳はラス回避..とは言うものの、とにかく普通にトップを目指して押し引きしているように見えます。なるほど...
4.リーチ判断
押し引きと同様に、結果に直結するイベントが発生する段階であり、ミスの重みが序盤の切り順と比較して遥かに大きい段階かと思います。
自分のAIへのイメージは、従来から言われるような「聴牌は正義」的な淡白なリーチ判断でしたが、NAGAさんの判断は自分の先入観を覆すようなものも散見されたので、個人的には一番
面白かったです。
東四局、子。
上家が混一色仕掛けだが聴牌率は低そう、自分はタンヤオ聴牌。
残り枚数は3枚。ダマ推奨。
NAGAは基本的に先制聴牌はリーチですが、
変化がそこそこある2ハン以下聴牌は状況次第で
ダマ選択がたまにあります。
南三局、親。
良形・打点上昇の変化は9種26牌とかなり潤沢
だがリーチ推奨。
「親である」「3ハン確定」「現状の待ちが悪くない」の3つが揃うと、聴牌外しを許してくれません。外させて...
南三局、子。現状役ナシドラナシ聴牌。
ライバルの親の河が濃いものの待ちの2sは
切られそう。ダマ推奨。
雀頭が非役牌の場合はどうなるんだろう?
南二局、子。
先制5200聴牌だが待ちが456愚形と弱い為か
ダマ推奨。変化もある。
↓
↓
↓
待ちが4-7sに変化する6sが切られる。
打点は3900に下がるもののチー推奨。なんと...
↓
↓
↓
フリテン5面張と5s全見え5-8sの選択。
8s切りダマ推奨。
かなりリーチに見えましたが、そもそもの打点が高いことからリーチは不要ということでしょうか。
南三局、自分親、2件リーチ受け、5-8m聴牌。現状トップ目。
なんとリーチ推奨。
宣言牌の危険度がやや低いこと、待ちが良型であることが評価でしょうか。
人間には難しい....。
リーチ判断は機械っぽさが目立ちますね。
5.副露
NAGAさんの副露判断は人間味があったり、オイオイそれホントかよみたいなアクロバティックなもの(一色手が多い)が入ったりと面白いです。
価値の低いリーのみ聴牌に向かわせないために
無理やり混一色を目指したり、
イーシャンテンよりはマシ!でチーテンを入れたりと、とにかく基本方針に忠実?な副露判断を
勧めてくるので、以下紹介。
広いくっつき聴牌ではあるものの、チーテン推奨。聴牌は偉いのです。
当然2pポン推奨。一色手大好き芸人。
オタ風ですが南ポン推奨。そこに一色手がある限り...
南四局、ドラ9s。条件は満貫ツモ、対面下家から5200直撃、上家から2000点直撃(トップ者の持ち点が30000点未満になる為西入)。
白ポン推奨。
不確定の門前よりドラ単騎ルートを推奨らしい。マジか。
残りツモ3回だが、7mスルー推奨。
ドラ4のビックチャンスは聴牌料では足りないと。
余裕のポン。引くな、前に進め!
見てきた中で唯一の序盤役牌スルー推奨。
点棒状況の影響が大きいのでしょう。
逆に言うと、役牌は基本的に殆どポンします。
●結論
普通にめちゃ役に立つと思いました。
中にはそれホントかよみたいな推奨打牌も混ざってはいるものの、大体8割ぐらいの打牌は一致しますし、残った2割のうち殆どの指摘は「ア、スミマセン..」となるような、納得感のあるものが多いです。NAGAさんの牌譜解析が役に立たないのはほんの一部の鉄強だけじゃね?と思います。
NAGA解析を通じて、「自分は基礎がある程度できているだろう」とか「自分は微差のミスを減らしていくことが課題だ」とかいった勘違いから解放され、普通に大差のミスを平気でやらかしてるし牌効率もよく分かっていないということをとにかく痛感しました。
(自分が一つの牌譜で受ける指摘の数は大体平均すると15-16個くらいです)
このクオリティで24時間365日、いつでも自分に麻雀のコーチングを提供してくれる存在など現実にはほぼ存在しないだろうし、少なくともこれまで続けてきた「打ち終わってから気になったところを自分で振り返る」学習方法よりも遥かに効率的であることは(個人的には)間違いないかなと思います。
私の話になりますが、私はとにかく麻雀のセンスが無いというか、他の人がなんとなくでできたり習得したりしていることにやたら時間がかかったり、感覚的に選んだ選択がめちゃくちゃ的外れだったりとか、とにかく強くなるのに時間がかかります。
私のような人間は「色々な人の意見を聞いて、その中から正しいと思うことを取捨選択して取り入れていく」といったよく言われるやり方が全く使えないため、むしろ入ってくる情報を制御するようにしています。
(そんなことできりゃ苦労しねーよとよく思います)
少なくとも、天鳳ではシンワキと森田さんの牌譜しか見ないようにしていますし、どちらかというとAIから何かを学ぶというのは危険だと思い避けてきました。
ですので、こうしてNAGAから学ぶ以上は一旦「NAGAさんの指摘を過度に疑わない」ようにし、一旦はNAGAさんになり切る気持ちで、一致率90%超を目指してやることにしています。
以上、NAGAさんの牌譜解析についての所感を書いてみました。
最後まで読んでくれた方、ありがとう!たま子はとてもうれしいです。
おしまい
※補足
殆どの分野で自分より優れていると感じましたが、ベタオリ時の牌の選び方、副露手順への読み、オーラス等の特殊条件下でのラス目仕掛けへの打点読みなどはまだ発展途上の様です
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