【FIRE夫の子育て】謝るな
リビングで息子と夫がキャイキャイ遊んでいる。
ガンダムのプラモ(夫作)をいじっているのだ。
楽しそうねー♪と思ってたら、
カシャン!
息子の手が当たってガンダムが倒れてしまった。(ちょっと部品が飛んだ)
「あ、ごめん」
息子が咄嗟に言う。
すると夫が不思議そうな声を出した。
「ん??なんで今謝ったの?悪いことしてないんだから謝らなくていいよ」
息子、キョトン。
別のある日、息子が牛乳の入ったコップを運んでいて、少しこぼしてしまった時もそうだった。
「あ、ごめん…」
謝る息子に夫は言うのだ。
「や、だからなんで謝るの。拭けばいいだけだよ?悪いことしてないんだから謝らないで」
息子キョトン。
夫は子供にしょっちゅう「ちょっとしたことで謝るな」と言っている。
「悪いことしてないんだから」って。
けど、「悪い」までいかないことでも、ちょっと不注意で相手に手間をかけるようなことをしたり、わざとじゃなくても相手が嫌な気持ちになるようなことをしたら、咄嗟に「ごめん」って言葉が出るのは普通じゃないんだったっけ??
夫曰く、「謝ってばかりだとこいつすぐ謝るって思われて、舐められるよ」とのことなのだが、
そうお…?舐められないよね???
長年外資の会社で外国人とやりあっていると、「絶対に謝らない」「みくびられたらおしまい」という価値観になるようではある。
「仕事は闘い」と言っていたくらいだし、常に、何があっても「俺は当然のことをやっている」というスタンスで接している様子ではあったが。
しかしここは日本で、家の中は会社じゃない。そして子供が毎日通っているのは日本人の方が圧倒的に多い幼稚園なのだ。
人間関係を円滑にまわすためには、ある程度気軽に謝るスタンスでいるのも必要な気はする。
一方、私は息子に謝られてキュンキュンした記憶しかない。
つい先日、息子がシャア専用ザクの完成プラモ(夫作)を見せてくれてたときもそうだった。
頭に付ける触覚?ツノ?が2種類あるらしいのだが、その1つ(カッコいい方)が破損して付けられなくなっていたみたいだ。
やむなく付けていたもう片方のツノを見せてくれていたのだが、途中で息子がふっと言ったのだ。
「ごめんね。見せてあげられなくて。もういっこのツノ」
ごめんね…
見せて…あげられなくて…?
セリフがこだまし、心に火が灯り、頭がクラクラした。
この子、王子様だったのかな。
「もういっこのツノ、カッコよかったからママに見せてあげたかったけど、見せてあげられなくてごめんね」って、これって4歳児が言う言葉なんだろうか。
なんか女子力が上がった気がした。
また別のある日、通っている体操教室で月1回の進級テストがあった日のことだ。
テストの日は成績をつけるファイルを持っていくのだが、この日、私がうっかり忘れてきてしまった。
「わーごめん!ママ、ファイル忘れてきちゃった。ちょっとコーチに言ってくるね」
と立ち上がった時である。
息子が私を制して言ったのだ。
「ううん、○○ちゃんがごめんね。気付かなくて。来る時ママに言わなかったのがいけないから。○○ちゃんがコーチに言ってくる。ママはいいから」
そしてコーチに「○○ちゃんがファイルを持ってくるの忘れちゃった」と言いに行ったのだ。
私のことは一切持ち出さず…。
申し訳なさそうな顔をしながら…。
なんなの…??
こんな子いる…?
なんでこんなに優しいの???
感動してトキメいてドギマギして心配になった。
この子、絶対私より大人なんだけど、大丈夫かな??
(もしかして前に他の子がファイル忘れたときママのせいにしてコーチに「自分で持ってきてね」って言われてるのを見たりしたのかな?)
今日も夫は息子に言う。
「悪いことしてないんだから、謝らないで」
それを聞きながら私は夫に思うのだ。
「あ、な、た、は、謝ってくださる???」
前から伝えてある事柄を当日になって忘れていることもしょっちゅうだし、明らかにこちらに迷惑をかけているのに絶対謝らないのだ。
息子の爪の垢でも飲んで悔い改めてほしい。
■結論
→コミュニケーションとしてのライトな「ごめんね」、相手を思いやった「ごめんね」は、
言えた方が女性の心を掴むし、絶対モテる。
(だいぶ年上の女性には特に)
しかしそんな先日のこと、息子と夫が戦いごっこをしていたところ、間違って息子のキックが夫の大事なところにクリティカルヒットしてしまった。
夫は悶絶しながら絞り出すような声で言ったのだった。
「こ…こういうときに…!謝るんだよ…!!」
しかしなぜか頑なに謝らない息子。
彼の基準っていったい…。
※ 私も夫も息子に「ごめんなさい」を強要したことはないが、息子は自分が悪いと分かっていても気まずくて絶対に謝らない時がある。
そういうときは少し放っておいて違う話をしたりしてると、なんかの拍子に上目遣いで「ママ?…さっきはごめんなさぁい」なんて言ってくる。
表情と言い方がずるいが、許さざるを得ない。
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