おば子ちゃん日記 7
敬老の日
何か特別な日が無いと
行きづらくなってきた実家に
暮らしているおば子ちゃんのもとへ
変わらない
声と表情に
私は安堵する
カメラ越しに映るおば子ちゃんは
優しそうな表情で
ポーズをするの
いつも
私を映してくれる瞳は
優しくて温かい
あと何回残せるの
寂しくはないよ
多分ね。
その表情は忘れないから
おば子もその気持ち
忘れないでいて
「また会いに行くね」
「身体壊さないように」
帰るときは
お決まりのやり取りでバイバイ
瞳の奥が少し寂しそうに揺れるの
わたし、ちゃんと気づいているよ。