ラブタモリ 1
自分がタモさんのファンだと自覚したのは、友人に指摘されたのが最初だと思う。
「なんか、しょっちゅうタモリの話してるなぁ。好きなん?」
え?
自分ではそんな意識がなかったから、とても驚いたのを覚えている。
それまでの私にとってタモさんといえば、なんといっても「笑っていいとも!」の司会者で、夏休みなどの昼間、家にいるときに見る人だった。他のバラエティ番組にも出ていたのだろうが、大方の司会者と同じく、特別感など感じたことがない。
が、ある日の「いいとも」のコーナーで、私のタモさんへの評価が変わった。
記憶力を試す、といった内容で、なんのつながりもない単語を、出された順番に覚えて言うだけのコーナー。
タモさんは、そこでなかなかの記憶力を発揮した。どれだけの数を言えたのかは覚えていないが、結構な数だった。
たとえば『リンゴ・道・風・客船…』という単語だとしたら、その単語でストーリーを作っていく(リンゴをかじりながら道を歩いていたら風が吹いてきて、遠くに客船が見えた、というような)のだという。
それが脈絡のない単語をたくさん覚えるコツなんだとか。
コツ、と簡単に言うけれど、結局イメージの苦手な人には出来ないことだろう。
「あ、この人ってふざけてるけど賢い人なんだ~」
タモさんを見る目が変わると、タモさんのいろんな能力に目が行くようになった。
料理が得意。字が上手。絵も上手い。形態模写が得意。知識が豊富。などなど。
猫が好きなところも好ましい(猫に好かれるタイプではないようだが)。
探せば、タモリ愛を持った人は結構な数いるのかもしれないが、生憎私の身近にはいなかった。
ので、時々ここでタモさんの好きなところや勝手な考察を書いていきたいと思う。