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今はもうない。

19歳のとき、ある雑貨店に入った。
1050円の商品を購入しようとレジに向かう。
現金オンリー。
1100円を出し、50円のおつりを待った。
しかしレジのオヤジはムスッという顔をしてじっとしてる。
ん?とオヤジを見ると
「足りないよ!」
と。
「1050円ですよね?」
「そうだよ」
私が出しているのは1100円。???私何か間違ってる???あれ?
とまごまごしていたら、レジはあっという間に行列が。並んでるお客さんはジロジロと私を見てる。
あわてて
「あの…お釣りは要りませんので…」
と言うと、
「あんたねぇ、お釣り?何言ってんだよ!足りないんだよ!泥棒だよ?」
オヤジの声が大きくて威嚇し始めた。
「え…でも…」
「でもじゃないんだよ! ど ろ ぼ う !分かる?」
オヤジの声が更に大きくなり、店の外にまで聞こえてるんじゃないかと思うほどだった。怖い。とても怖い。震える声で
「1050円の商品を買うのに1100円じゃ足りませんか?」
とお金を指さすと、100円が見えてなかったらしいオヤジは
「あぁ」
と舌打ちしながら50円を渡してきた。
他のお客さんからジロジロ見られていなので恥ずかしくて直ぐに去った。

今ならオヤジに謝罪を要求するのに!
19歳の私怖かったね!可哀想!

今はもうその雑貨店はない。

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