岩泉舞

昔漫画を描いていました。ブランクを経て再び修行中… ・「七つの海」http://mangaz.com  ・「MY LITTLE PLANET」小学館クリエイティブ様にて販売中

岩泉舞

昔漫画を描いていました。ブランクを経て再び修行中… ・「七つの海」http://mangaz.com  ・「MY LITTLE PLANET」小学館クリエイティブ様にて販売中

最近の記事

ネーム作業あるある

ここしばらく、ずっとネームを直していました。 なかなかTwitterもチェックできず、更新が滞っていてすみません。(コメント、本当にいつもありがとうございます!いつも元気づけられています。どうかお気軽に、書いていただけたらうれしいです) というわけで、ネームの修正に忙殺されていました。 (こんな大変なことを、連載漫画家の方は毎回毎回……、どうして間に合うの!?そしてどうしてあんなに綺麗に作画にできるの!?短編しか描いた事のない私には、想像もつかない領域です) ネームという

    • 「ものごころ」がついた時の話

      みなさん、「ものごころ」がついたのって何歳の時だったか覚えてますか? 家族に聞いたところ、「覚えてない」「いつの間にかついてた」等々。 あまりはっきりしません。 「そもそも『ものごころがついた基準』ってなんなの」 と問い返されましたので、ここでその基準をハッキリさせておこうと思います。 「自分の記憶が連続して残るな~、と自覚した時」 とします。(これは今私が勝手に考えた定義なので、詳しく調べないでください!) 私はこの時の記憶がハッキリあります。3歳の時です。 まるで夢

      • 人生は「電車でGO!!」だ

        私はゲームが大好きです。自分のアカウントにクロノトリガーのファンアートばかり上げるほどに。 しかし、アクション操作が死ぬほど苦手なので、できるのはRPGかアドベンチャー、サウンドノベルくらいです。 どれだけアクションゲームが下手かというと、ファミコンの「スーパーマリオ」の最初のステージに最初に出てきたキノコみたいなやつに何度も殺されて、断念したレベルです。(←子供から「クリボー」だと訂正が入りました) あれをヒョイヒョイクリアできることが信じられない。あんな足場の悪い、落

        • 浦島太郎と私

          浦島太郎の話って、おかしいと思いませんか? 浦島さんかわいそうすぎますよ。だって亀を助けるというイイ事しかしてないのに、なんであんなかわいそうな目にあわなきゃなんないんですか!!? いきなり憤ってすみません。私はいい大人になってからも昔話にムキになりすぎて、友人にドン引きされた過去が何回かあります。 でも、基本公式は尊重する主義なので、ケチはつけないのがマイルールです。人間がモモからうまれるわけないだろ、などと野暮な事は言わないのが信条です。公式で「そう」ならばそれは「

          あの頃の漫画制作よもやま話

          作品の思い出話ばかり語ってきましたが、漫画制作に関する記憶もちょっと手繰ってみようと思います。 なにしろ30年前の話ですので、今の時代にはかえってものめずらしい事柄もあるかもしれません。 ​ ジャンプ専用原稿用紙の思い出たしか、私が投稿した「ホップ☆ステップ賞」では、受賞者に「ジャンプ専用原稿用紙」が届く、という特典があったと記憶しています。 実を言うと、佳作受賞の連絡よりも先に「原稿用紙を送りたいので送り先を教えてください」という電話を、編集部から頂いていました。 です

          あの頃の漫画制作よもやま話

          【実録】キャラクターができるまで

          とある企業様から、キャラクター単体のイラストのご依頼をいただきまして、今年の夏前にそのお仕事をしていました。 この度、ようやく商品のリリースが間近という連絡をいただきました。 私などの描いたものが、ご企画の一助になるのかどうか不安ではありますが、大変光栄な経験でした。 この場を借りて、お声をかけていただいたご厚意に感謝いたします。 =================== さて、このキャラクター単体イラストなんですが、 「このキャラクターの名前、性格、得意技などを教えて

          【実録】キャラクターができるまで

          初めての連作~「COMCOP」

          「七つの海」の次に描いたのは「COMCOP」です。 元々怖い話が好きだったので幽霊ものにしました。私にしては頑張って少年誌を意識してバトルも取り入れたお話になっています。 すでに存在する様々な霊界探偵ものと、少し差別化するために主人公は公務員にしました。「幽霊課」というものが存在する架空の国の刑事です。 元々シャーロックホームズが大好きだったので、舞台のイメージはロンドンっぽさを意識しています(画力の問題であんまり伝わらないかもしれませんが…)、それと映画「バットマン」のゴ

          初めての連作~「COMCOP」

          幻想と現実と「七つの海」

          「たとえ火の中…」の次に、「七つの海」という短編を描きました。描いたのは大学の夏休みだったと記憶しています。 この作品は世に出るまでに、大変難航しました。最初にネームを描いたのは寒い時期だったのですが、担当氏に「ジャンプに載せるには話が地味だ」と言われ、一旦却下になりました。 当時のジャンプは「友情・努力・勝利」というジャンプ三大テーマのようなものがあり、それを重要視するムードがあったような覚えがあります。 バトルもなく、派手なシーンも無い、胸躍るような冒険にも「出かけな

          幻想と現実と「七つの海」

          【創作】絵本用ストーリー『だから星は回ってる』

          子どもたちによみきかせをしていた時期に思いついたお話です。 漫画にするには難しかったので、絵本形式のテキスト(ちょっとだけラフ絵もあります)でお見せすることにしました。少しでもお楽しみいただけたら幸いです。 ==================== 「だからほしはまわってる」 作:岩泉舞 ==================== あるひ、よにんのせいとが、こうちょうしつに よばれました。 よばれたのは、 はるみさん、 なつきくん、 あきおくん、 ふゆこさん。 ====

          【創作】絵本用ストーリー『だから星は回ってる』

          想像するから怖くなる

          どこかにも書きましたが、私は結構ホラーが好きです。 怖い漫画はもちろん、小説や映画もホラー作品には結構目を通してまして、ですから自分には「怖いもの」への耐性があると思い込んでいました。 しかしある日、軽い気持ちで映画館へ観に行った映画が、予想外の怖さだったのです。 ポスターがカッコよかったのと、私の好きなロバート・ゼメキスが製作に関わっているという事で、ウキウキで観に行ったのですが、開始5分で観たことを後悔しました。 「あれっ、これ思ったより怖いぞ…これ最後まで耐えられる

          想像するから怖くなる

          大学と漫画の二足のわらじ~鬼の漫画を描く~

          初投稿作「ふろん」はフレッシュジャンプに掲載されました。 本来ならば佳作より上の受賞作でないと載らないはずなのですが、ちょうどその時ホップ☆ステップ賞に「一番点数が高かった作品は掲載します」という特典があったので、その恩恵にあずかりました。 本当にどこまでも幸運な作品です。 ================== この時から担当編集者が私に付きました。 「ネームを描いたら見せてください」と言われ、私は大学に通いながら漫画を描くという生活を送りました。 次に描いたのは「忘れ

          大学と漫画の二足のわらじ~鬼の漫画を描く~

          週刊少年ジャンプに初投稿した思い出 ~「ふろん」~

          漫画家になりたい、と漠然と思ったのは高校2年の時だったと思います。 高校1年の頃から、オリジナルの作品をボチボチ描いて地元のコミケに参加したりしていました。 もっと絵の技術を学びたいと思い、美術を学べる大学を目指しました。受験勉強中は漫画どころではなく、「大学に行ったら漫画を描くんだ!」という一心で勉強を頑張りました。 ================== 幸い試験に合格し、私は「誕生日までに漫画を投稿するぞ」と目標を立てました。三か月しかないのに、筆の遅い私が無謀な挑

          週刊少年ジャンプに初投稿した思い出 ~「ふろん」~

          わらしべ長者と私

          ずいぶん前の事ですが、小学校で読み聞かせを行っていた時期がありました。 その時「わらしべ長者」を読んだんですが、「こんな面白い話だったのか!」と驚きました。 (一応警告:この先「わらしべ長者」のネタバレがあります!) 「承」の面白さがすごい 「わらしべ長者」は、ある男が「わらしべ」を元手に様々な物々交換を行い大金持ちになるお話。 そのくらいは基礎知識として持っていたんですが、改めて読むとこの、 「物々交換」 の部分が非常に面白い。 起承転結の「承」の部分ですね。わらし

          わらしべ長者と私