夜明けへ
長い冬は溶けて、春が来た。
と思った。
もうすぐ、笑顔の咲き乱れる毎日が来る。
と思った。
そう簡単では無かった。
マスクをした日々は続き、涙を飲む。
笑ったような目は、あなたに見えるかもしれないけれど、口もとはわからないね。
けれど、
眠った。
食べた。
喋った。
動いた。
私だけの1年。
貴方だけの1年。
目覚めると、窓の外は愛想なんて無く、いつだって眩しかった。
瞼を開きたくない日も、光に立ち向かう日も私だけの1日。貴方だけの1日。
明日から、もっと、もっと、私の声を届けられますように。
伝えられますように。
2022年に、願いと、私への希望を込めて。
今日も、明日へ。夜が明けるはず。