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【難病 体験談 #6】タカさん 病気は好きなことができない理由にはならない!

自己免疫疾患専門ヘルスコーチMaiです。

持病のある方の日々の暮らしや、人生の考え方などをインタビューして発信しています。

インタビュー第5弾。
タカさんは、アルポート症候群を持っている30歳男性。

今回は、アルポート症候群のことや、日常生活の様子についてお話をお聞きしました。

アルポート症候群は慢性腎炎・難聴・眼合併症などを呈する症候群で、しばしば末期腎不全に移行する遺伝性の病気です。日本には約1200人の患者がいるといわれています。根治治療はなく内服治療で、末期腎不全になれば透析や腎移植、難聴がある場合は補聴器が必要です。

参考:難病情報センター

タカさんのインスタグラムはこちら。



生まれた時から病気があった生活

病気を発症してからの経過を教えてください。

生まれつきの腎臓病。小学5年生までは自分の病気や薬のことはよくわかっていなかったですね。薬もちゃんと飲んでいませんでした。小学校5年生のころに血液透析を始めることになって、訳も分からず透析のためのシャントを作りました。学校帰りに透析に通うようになりましたが、最初は何しているのか分かっていませんでした。でも自分なりに少しずつ理解していったといった感じです。

中学校2年生の時に亡くなった方からの腎臓を移植してもらうことになりました。移植後は透析がなくなり普通の高校生活を過ごして、高校卒業後就職しました。20歳までは変わらなかったのですが、拒絶反応が起こってしまい腎機能が悪化。22歳の時に透析を再導入しました。それからは透析しながら、働いて今に至ります。

拒絶反応はどんな感じで起こりましたか?

移植後も月1回は通院していて、血液検査が悪化したことがわかって、電話がかかってきた感じです。特に自覚症状もなかったので、自分では気づけませんでしたね。

普段症状などはありますか?

生まれつき腎臓が悪いので、健康だった時間がないんです。なので、ほかの人の元気と僕の元気が違いますし、自分では体調不良というのが分からないんですよね。特別なだるさというのは、感じてはいませんね。

腎臓は体調不良のサインが出にくい臓器でもあるので、なかなか気づきにくいんです。透析している人の症状と言えば、おしっこが出ないってことですかね。老廃物が体に蓄積されてしまうので、定期的に透析で出さないといけないんです。

透析のあるリアルな日常

透析の頻度はどのぐらいですか?


月・水・金の週3回で1回4時間です。結構時間はとられますね。4時間以外にも前後に準備とかの時間もあるので…今の生活ルーティンとしては、透析は大体4時前ぐらいから行っているんですけど、今飲食店で働いているので、月・水・金はランチだけ出勤して行っています。また火・木・土・日は1日出勤するようにしています。

職場は理解してくれますか?


職場のオーナーは昔からの知り合いなので、理解してくれていますね。でも、今僕は正社員ではないんですよ。透析があるので難しいですし、職種は選ばないといけないんですよね。

病院・職場・自分の家が一か所に集まっていればいいんですけど、そういうこともなかなか難しくて…基本的には病院が中心になってきますね。今僕は夜間の透析に行っているんですけど、夜間にやっていない病院もあるんです。今親と住んでいて、そこから職場は遠いんですけど、病院はその間にある感じですね。

旅行の時はどうされていますか?

僕はそもそも旅行に行きたいっていう欲があまりないんですけど、国内旅行なら可能です。透析のない土日を選んだり、旅行先で透析をやってくれる病院を探して行きます。旅行先で透析を受ける場合は、事前に自分で調べて連絡を取って、いつもの病院と旅行先の病院で透析の情報をやりとりしてもらっていく感じです。

制限とかはありますか?

食事以外には、水分の制限ですかね。体内に水が溜まっていってしまうので、心臓などに負担がかかったり、むくんだりするとするとしんどいと思います。

水分制限はどうされていますか?

透析患者さんは、レントゲンで撮った心臓の大きさとかを見て、ドライウェイトという標準体重を設定するんです。その6%の上限だったら大丈夫と言われています。今体重が51kgなので、3kgほどに収まる範囲で食べたり、飲んだりしていますね。僕はもう慣れているので、朝晩体重計に乗ってチェックするのと、自分の体の感覚で体重がわかりますね。飲みすぎると浮腫んでくるので、結構わかりやすいですね。

食事はどうされていますか?

本当だったら、たんぱく・塩分・カリウム・リンとか気を付けなきゃいけないんですけど、僕はぶっちゃけ気にせず食べていますね。肉も米もめちゃくちゃ食べてます。食事を気を付けるとなると、例えば肉だったら60gしか摂れなくて、すごく少ないんですよ。それを気にし始めたら、それはそれで僕死んじゃうと思うので…数値的にはリンが少し高いと言われますけど、薬飲んでてもそんな感じなので、気にしていません。

僕は食べることが特別好きってわけではないんです。普段は1食しか食べないので、だからいいかなって思っています。強いて気を付けているとしたら、カリウムが高いフルーツを食べないようにしているくらいですかね。

動く仕事なので、量を制限したらシンプルにお腹がすきますね。体重も減りますし…食事を気にしすぎるとそれもストレスになるので、僕はあまり気にしないようにしています。

やりたいことはあきらめない

セルフケアは何かしていますか?

趣味で定期的にキックボクシングをしています。夜寝る前に軽い筋トレと柔軟を毎日やるようにしています。体が疲れやすいので、疲れを次の日に残さないようにやってますね。

キックボクシングはシャント(血管)に影響はないんですか?

めちゃくちゃ痛いですよ(笑)サンドバック殴るにしても左手のシャントに響くし、ガードするときも左手を使いますし、まぁ危ないですよね。でも病気でこれはダメと決めたり、決めつけられたりするのが嫌だし、何をどこまで、どう工夫したらできるのか考えてますね。何でも挑戦してみるようにしています。好きなことならなおさらですね。自分のやりたいことはやるっていうのがモットーです!まぁほかの透析の人が格闘技やっていたら、「大丈夫?」ってなりますけどね(笑)

病気でもじぶんらしくあるためのマインド

すごくポジティブですが、それは元々ですか?

ポジティブというか、あきらめているというか、割り切っているというか…という感じですね。仕事に関していうと、透析していて若い人って少ないんですよね。そして、働いている割合は半分ぐらい。自分の好きなことができないっていう人も多いんです。僕は自分が好きなことができないのが嫌なので、ただそれをやっているだけですね。

病気があっても自分らしくっていう考えなので…結局それって自分でしか変えられないんですよね。働きながら透析に行くのは正直しんどいです。飲食で立ち仕事ですし、10時間ぐらい働くこともあります。でも、それも含めて自分らしさだと思っているので。

同じ病気の人とつながりたくてインスタも始めたんですけど、同い年ぐらいの男性で体のことを考えて事務の仕事をしている方がいて、我慢せずに病気があっても自分らしくやっていいのにと思いましたね。自分が体現して、ほかの人でもできるんだってことを示したいですね。

落ち込んだりすることはありますか?

寝たら忘れます!!考えてたらどうこうなるわけでもないので、時間がたったらどうにかなっていると思っています。しょうがないかって感じですね。キックボクシングやサウナとか、好きなことを持っているので、リフレッシュや気持ちの上書きをしている感じですね。自分のマインドがあるので、自分は自分、他人は他人です。自分らしくいるには自分の思考や行動なので、そこを大切にしていきたいですね。

闘病者同士が交流できる「闘病サークル」

闘病サークルのプリクラ

「闘病サークル」を始めたきっかけは何ですか?

相方のじゅりさんという方と一緒に、若い人を中心に情報交換や交流できる場がないなら作ろうと始めたのが「闘病サークル」です。闘病者同士会うことで話して共感できることがあるので、できれば仕事になったらなと思っています。仕事にできれば自分の生活サイクルも変わってきますし、病気と仕事で悩んでいる人と一緒に働けたらいいなとは思いますね。

今後どう活動していきますか?


まずは認知してもらうためにインスタグラムやYouTubeでの発信、じゅりさんは音楽活動や、僕は僕で30歳男の透析患者の日常を発信していったりとかですね。また、直接会って交流できる機会を作っていこうと思っています。病気問わず闘病している方やご家族などが対象です。自分と同じ病気の人だったら理解もしてくれるし、解決方法も共有できるんですよね。僕と関わってくれたら、皆元気にしてやるって感じです。

今後の人生でやりたいことはありますか?

個人的には献腎移植に登録しているので、もう一度移植を受けたいですね。ほかにはあまり思いつかないですが、「今」しか考えていないので、これといってないですかね。

同じ病気の方にメッセージをお願いします。

病気があってもやり方があるだろうし、結局制限しているのは自分なので、やりたいことなら病気があってもやっていいんだよということを伝えたいです。このことが広まって、皆明るく過ごせたらと思います。

おわりに

今後「闘病サークル」を広める活動をするタカさん。

私も病気を持っていて感じるのが、闘病はとても孤独であること。
こういった交流の場や安心できるスペースがあるだけでも、メンタル面は助けられると思っています。

この記事やタカさんの活動を通して、「闘病サークル」の存在を知っていただければと思っています。

参考になった、勇気が出た、頑張ろうと思ったなどありましたら、いいね、またはコメントを頂けると今後の励みになります!

最後まで見ていただき、ありがとうございました。

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