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⑧まほろとマハロが出会う島---キャプテンDANと見習いspring--- 3/の巻

ヨット暮らし

キャプテンDANとの出会いから、海の上で過ごすことに。
そもそもヨットっていいなぁと刺激受けたのは、加計呂麻で、まるちゃん とあだ名をつけてくれたヨットマンの影響なの。

初めて帆を張った風を感じた時、自分の名前の帆が、腑に落ちて、いつかヨットで過ごしてみたいな、と思っていた数年間。

それが、このタイミングで、ヒロの地でぷかぷか過ごせるとはなんという巡り合わせ 
そして【始まったんだ】って感じたね。


裁縫頼んでもいいかい?

初めて見るヨット用裁縫セット、針も糸も太め針貫通防止のシンブルは頑丈

布も自然の中にさらされるため、丈夫で分厚い、重ねれば7㎜ほどに。
皮膚の貫通だけは避けたいので、1針1針慎重に刺し込んでゆくけど、あっという間に日が暮れる。

それに、今までに、作ったことがないものばかりで、ウインチカバーは試行錯誤し1度2度は失敗、、、そして、帽子になる(笑)

失敗したカバー 1


3度目にしてやっとそれっぽいのが2つ完成した。

ウインチ・・・帆を調整するロープがあるのだけど、そのロープを締めたり緩めたりするための機械装置

ウィンチカバー(マジックテープつき)


外にウインチはあるから、潮風、直射日光に当たり、劣化は進む。なのでカバーできる前はパンツやTシャツがぐるぐる巻きにまかれていたの。

他に、ハッチのカバーの修繕強化や、アンカーを置くスペースにある収納箱の新規カバー作りなどし、丈夫な縫い方など知れたり、各場所の名前などゆっくり覚えてゆけた。

アンカーボックスのカバー


ある朝、大きな大きな何かを船の奥から引っ張り出すDAN
『これは、帆で、重くてあげるのに大変なんだ、軽くするためにカットするよ』
船の中では広げられないほど大きな帆を、
二手、両サイドから中心に向かってはさみ入れる。2枚重なっている青い布を切り離してゆく。

帆、軽量化
この青い部分も再利用


粘着剤と縫いで2枚は固まっていたけど、切り終わった帆はかなり軽量に。

この帆が上がるのか、って思うとワクワク、一番テンション上がっていたかも(笑)


全員集合ー!

軽くなった帆を上げてゆくが、一番上でなにかが引っかかる。

途中まではすーっと上がっていたけども、いったん帆を回収

キャプテンの連絡で、長年の相棒2人もやってきて、掛け声とともに、ロープで引き上げられ75歳は宙に浮いた。

みるみるうちに小さくなっていくDAN


皆、同年で、若干ドリフになりつつ、高さもあるけど、耳も遠い。あ?なんだって? の繰り返しだけど、確実に 安全に コンタクト。確認作業も無事終わり、いよいよ帆が上がったのだ。good job!響く


風を感じてセーリング

湾内を風の流れで進んでゆく、若干冷えつつも、氣持ちよいハワイの氣候。向こう側はもうすでに真っ暗だけど、10分すれば、雲がまばらにひろがって虹が出る。

「Spring、(帆を見て)笑っているよ」

これは、風がつかめていないということで、帆が、パタパタしている状態

キャプテンと、もう1人のスティーブが、優しく笑っている、
そんなときは風に耳を澄ませ、帆を調整したり、ヨットの向きを変えてみたり、
セーリングって、風と友達になることだね。


進んできた方向に戻る時も、キャプテンとスティーブの長年の阿吽の呼吸が光るし、
DANはこんな言葉を残している

『The more you work on the greater. The relationship is at the with the one you're working on. in the higher the love and the higher the buoyancy』
 


毎日がアドベンチャー

いろんな出来事が日々起きる。
あるとき
セーリング中、水上バイクが猛スピードで、
横切ったときがあった。わたしたちは、一瞬で遠くにいった彼を見ていたのだけど、彼のバイクは、びくとも動かなくなってしまった。
遠くから叫び、怒鳴り声が聞こえる。

キャプテン深い眼差しで、
冷静に状況を把握、結果的には
浅瀬のため、ヨットを近づけることは、自分たちの安全が守れない理由で、他のヘルプが来るまで、見守っていたけど、いかなるときも、冷静で、俯瞰して観ることをヨットは教えてくれる。

ただ、なぜか陸に上がるとDANの調子は悪くなるように見えたけど、ヨットに戻ると、元通りという体質の持ち主であった。

夕方から大勢の息が揃った掛け声が聞こえるのだけど、カヌーチームの練習を間近で観れる。

DANからは、漕ぐ時はフキ、カヌーをチェンジする時に ホ っていうんだよ、と教わる

ホの音が氣になっていたわたし。

ホは、炎、土、帆、の他に、変える っていう意味の掛け声でもあるんだね!!

世界の音は面白いね。

ふんどし、僕のも作って!

ハワイアンな布を引っ張り出すDAN、相当放置されていたであろう、匂い。
使う?って言われたけど、わたしはパレオで過ごすより、ふんどしで過ごすほうが快適で、いらない、とお断り。DANは目を輝かせて『ふんどし』作ってほしいとリクエスト。ふんどしで過ごす私をみて、最初のころ、ポリネシア~と感動していたDAN。まず、パレオを、全マホ稼働洗濯にて海水で洗い、天日干し、ヒロに吹く風であっという間に乾く。
ふんどし、いろんな思いが込められているけど、英訳付き解説のふんどしパンフレッド写真を日本から送ってもらった。一緒に朗読し、いざ採寸。
DANのちょっと出っ張ったお腹を考慮した結果、紐がかなり長くなって、クレーム(笑)全然、丹田で縛れてなく、縛ったとしても急こう配でズレていく。オーダーメイドのふんどしは2枚、完成し、DANさパンツも断捨離するまでに!


ブーンという発進音に・・・ヒッチハイク

DAN、来るよ!数日間ヨットを空けることがあり、そんなタイミングで小型ボートのエンジン音が聞こえる。タイミングよく毎度ヒッチハイク。ヨットでイタリアから来た夫婦だったり、これからカルフォルニアに行く人だったり。おしゃれなボートから、最新のゴムボートまで、さまざまだ。

DANの手漕ぎボートはあるものの、泥棒がいるから、長時間は陸にはおいていけないそう。また、ヨットにいつ帰ってくるか分からないときも、ボートをヨットに上げておくことは徹底している。

ボート上げ作業、結構大変


帰りは、行きのように運よくヒッチハイクはできないので、ささっとウエットスーツに着替え、足ひれ付けて、ヨットへ戻る。

これがヨット⇔陸の移動方法

移動中
ここに荷物を入れて海を渡る

毎日が遊び

浜でカットしてきたアダン葉で、帽子のリペア

アダンの葉っぱトゲカット
このように切れてしまってるので同じくらいにアダンの葉をカットして同じように差し込んでゆく
今年で3年目、リペアしながらいい感じの味わい


ヨットの中では、外で赤い実をパッキングしておいて乾燥させたり、ある時は、買い出しが行けず食糧難になったので、取ってきた大量のわかめで、全食わかめ尽くしのご飯作ったり。。

ゆったりと、リラックスし、過ごしてると、たくさんのひらめきが溢れ出すね。











晴れていれば洗濯してみたり、日光浴したり。

キャプテンは、寝る、エンジンのチェック、ソーラーパネルの配線リペア、寝る、船内に溜まっている水を掃除機で吸引、船体とキール磨き、寝る、帆の上げ下げチェック、木の内装にオイル塗り・・・など。

私は、ミキ作り、靈氣のほかに・・・・・
ヨットに関連することの手伝い、ご飯作り、ぼーっとしたり。

1つ1つのことが終わってから次をするから、新しいことは常に新鮮



判明したいくつかの新事実
日本に行くのにやけにスピードがゆっくりすぎないか、
ヨット、ロープ切れそうだな、メールの勢いどこ行った?

次第に『ハワイアンタイム』という都合のいい言葉に
吸収されてるように感じ始め、
何度も何度も聞いて、日にちも聞くことで
後々、ヨットの修理が必要であること、
引越しが2転3転し、一から家探しすること、などいろんなことが明らかに。

日本行きはいつしか消滅し、目的地はカウアイ行きになっているし
そのカウアイ行きの『SOON』って言葉も、全然すぐじゃない(笑)

ってなこともありつつ、毎日のヨット生活は新鮮だった。
それにここはずっと惹かれていたヒロの地、

週末になれば、いろんな声が聞こえ、
サップ、カヌー、セーリング、で賑やかになる


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