エスコンフィールドのフィールドに立った日②
某月某日
娘がキッズスターターをやる日。
午前9時。私たち家族は札幌市内某所にいた。
今日の娘は札幌でマラソン(3km)を走ったあと、北広島に向かうハードスケジュール。
「6年生少ないし、頑張れば入賞できるかも!頑張って!」
と叱咤激励する母(私)に対し、
「ねぇ、間に合うよね?終わってからすぐ北広島行けば大丈夫だよね?」
と心ここにあらずな娘。大丈夫だから!余裕だから!試合開始は14時だから!
10時にスタートした娘は15分弱で走り切り、見事入賞。
私たち夫婦だけでなく、夫のマラソン仲間達も喜び、褒め称える中、
「表彰式に出て間に合う?大丈夫?」
と不安そうな娘。大丈夫だから!余裕だから!試合開始は14時だから!
そんなこんなで表彰式にもしっかり出て賞状と賞品をもらい(賞品はパスタセットでした。美味しかった)、夫の車で札幌駅へ。
エスコンフィールドに到着したのは12時過ぎ。ほら、余裕でしょ?
集合時間に集合場所に行き、スタッフさんに名前を告げるとポジションの書かれたパスを渡された。
「ねぇ!ママ!レフトって誰!?」
と娘に言われるものの、スタメン発表前なのでまだわからない。でもレフトだったらほぼ松本剛選手で決まりかな?と娘と話していた。
ところが、この日レフトのスタメンは松本剛選手ではなく今川選手。
前日、一軍にいる野手に対する質問を色々考えていた娘だったが、唯一「質問考えなくていいよね」と言っていたのが今川選手だった。
なぜなら
「今川選手ならこっちから質問しなくてもいろいろ話しかけてくれそう」
という私も納得の理由。そんなイメージあるよね。
そして試合前、キッズスターターの出番がやってきた。
娘が予想した通り、今川選手はとても優しく娘ともう1人のキッズスターターの子に寄り添い、笑顔で話しかけてくれた。
戻ってきた娘に「どうだった?」と聞くと
「ずっとニコニコしてて優しかった」
と娘もニコニコ。
「何か聞かれた?」
と聞くと
「えっ…覚えてない…」
という頼りない娘。
「何歳?とか何年生?とか聞かれなかった?」
「あっ!聞かれた!なんでわかったの!?」
キッズスターターの時、私は後ろから見ていたのだが、娘と何か話していた今川選手がちょっと後ろにのけぞった瞬間があり、おそらく
「何歳?(何年生?)」
「10歳(5年生)」
「えっ!?大きいね!」
みたいな会話をしてるんだろうなと勝手に思っていたのだが、予想が当たったようだ。
もっと何か喋っていた気がするのだけど「覚えてない」という。でも夢のようなひとときを過ごせたのは間違いない。
今川選手の優しさに触れて、娘は今川選手のファンになってしまったようだ。試合の後、ファンレターを書いて送るほどに。
(余談だが、「娘がファンレター書いたよ!」とTwitterに投稿したところ、今川選手本人からいいねが来てびっくりした)
娘が初めてエスコンフィールドのフィールドに立った日は、私にも娘にも忘れられない日になった。
そしてまたエスコンフィールドのフィールドに立つために、せっせとキッズスターターに応募(落選)を繰り返している。
娘がキッズスターターになれるのは来シーズンまで。またいつかどこかで当たりますように。
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