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手術な日々 乳がん編③
翌日、お腹が空いて目が覚めました。
痛みも無く、気分もすっきり。朝食前に尿管も抜けました。
上半身を起こしたときに、軽く傷口が傷みました。重力で少し胸が下がった加減だと思います。でもこんな痛みはへっちゃら。あの術前の注射に比べたら痛いうちにも入りません。朝食も完食です。
点滴もとれたので、あとは脇のドレーンだけです。
一日の出血量の目安が50mlで、それを二日連続下回ればドレーンが抜け、翌日には退院できるとの事。それまではドレーンとドレーンバッグが入院のお供です。血の溜まったバッグはそれが隠れるような、サコッシュのようなバッグを貸してもらい、そこに入れて過ごします。これなら病棟から出てお散歩もできます。
今回は食欲もあり、毎食完食でした。食後はできるだけ歩いて体力の回復に努めました。あまり動き回ると出血量が増えちゃったりするかな?とちょっと心配でしたが、その日の出血量を測ったら48ml。ギリギリ50を切りました。翌日は28ml、二日連続で50を切り、先生にもオッケーをいただけたので次の日に退院が決まりました。術後の経過としては最短で退院できることになりました。これで予定通り仕事にも復帰できます。早く日常に戻りたい。
先生がドレーンを抜きに来てくれました。てっきり処置室かどこかでやると思ったら、病室で抜くらしい。ちょっと引っ張られるような感覚があって、想像よりもずっと長い(15cmくらい)ドレーンが脇からみょ~んと出てきました。抜けた後の傷口に厚手のガーゼでカバーしたら完了。晴れて自由の身となりました。
ドレーンが抜けたのでシャワーにも入れます。
それまでは下半身しか浴びることができませでしたが、今日からは全身浴びられます。
それまで術後用のブラをしていて、患部をちゃんと見ていなかったので、シャワー室で初めてまじまじと術後の胸を見ることに。
乳輪周りが切られていて、そこを細い長いテープで乳頭を中心に円を描くように留めてありました。その形はちょうどこのタイトル上のイラストのようなお花の形だったのですが、胸に手術のためであろう何色かのペンでつけられていた印の跡が薄く残っていて色とりどりな肌の上に咲く花のようなそれを見たときの私の感想は「サイケデリックだなぁ」でした。ほんとサイケなバストでした。
このテープは2ヶ月くらいは貼ったままにするそうです。しばらくはサイケなバストを楽しみます。
退院前日の夜、ベッドの中でこれまでの事が頭の中を駆け巡りました。長かったけど、あっという間だったこの数ヶ月間。子宮がんが見つかってからの怒涛のような日々、まさかのがんの掛け持ち生活。3ヶ月で二度の手術。先生の説明では、病理検査の結果次第では再手術という可能性もゼロではないと言われているので、両手放しで終わったーーー!と叫べないのが辛いところですが、それでも山は越えたなという気持ちです。
一旦リセットしたかったです。ホッとしたかったです。日常に戻って、他愛も無い話で笑ったりしたかったです。
そうしたら、新たな気持ちで治療に専念できるはず。
今現在、仕事にも復帰して乳がんの病理検査結果待ちです。
婦人科も月一ペースで受診しています。近々放射線治療が始まります。
これからは積極的に病気に負けない身体作りに取り組み、心のあり方にもフォーカスして過ごしていきたいと思っています。
そんな日々のことを綴っていけたらと思います。