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【3】step8 直接、声を聞こう!街の人をインタビューする

この話は、ささいなキッカケから、「新しいこと」をはじめることになった高校生の2人組が、経営者や起業家、ユーザーの声をききながら、サービスをつくりあげていく物語です。


■ 主な登場人物

爽太(SOUTA)
:物語の主人公。高校2年生。どこにでもいる普通の高校生(と本人は思っている)。社交的で素直。姉が1人いる。

健人(KENTO):爽太の友人。まわりから物知りだと知られている、穏やかな青年。経営者の父と大学院に行きながら起業した兄を持つビジネス一家で育つ。


■ 前回までの配信




第3章 「やりがい」をみつける
自分たちが没頭できるやりがいをみつけてみよう!


Step8:直接、声を聞こう!街の人をインタビューする


健人「僕たちは、いったい誰にミックスジュースを飲んでもらいたいんだろう・・・。」

爽太「じゃあ、まずは もう1回、駅前のジュース屋さんに行ってみようよ。そのお店に来てる人たちを観察しながら、僕たちのミックスジュースを飲んでほしいと思う人を見つけてみる。で、その人たちに話を聞いてみない?」

健人「え〜!また行くの?僕、おなかすいちゃったよ〜。もうだんだん外も暗くなってきてるし」

爽太「うーん・・・。でもここまで来たらやりきりたいなぁ!だって、僕たちが作ったミックスジュースはとっても美味しかったし、お兄さんのおかげで情報の整理も出来たから、駅前の東京じゅーすより美味しい商品をつくれるのかもしれない!と思えてきちゃった。だからお願い!30分だけでもいいからさ!」

健人「それはそうだけど・・・。もう仕方ないな~、30分だけね!でも、やるからには適当にやらないほうがいいと思う。いきなり『話を聞かせてください!』って聞いてみても、なんとなくの回答しか得られないんじゃないかな・・・。一旦、どんなことを聞いた方がいいのかをまとめてみよう。」

2人は店の前でどんな人に何を聞きたいのかをまとめてみた。

 ・なんでこのお店でジュース買ってるのか?
 ・他のお店のジュースと違うことはあるか?
 ・あえて何か要望があるとしたらどんなものがあるか?

爽太「たしかにちょっと考えてみてよかったよ。話を聞く内容も絞られたし、自分たちにとっても相手の方にとっても無駄な時間にならない気がする。質問自体は3つだし、30分ちょっとで4〜5人の人に聞ける気がしてきたね。よし、出かけよう。」

2人は再び外に出た。空は青、ピンク、オレンジと夕焼けのグラデーションになっていてとても綺麗だ。

東京じゅーすが見えてくると、店にはまた2〜3組の人が並んでいた。

爽太「着いた!よし、ミックスジュースを買ってお店のそばで飲んでいる人に、なぜこのお店のジュースを買っているのか聞いてみちゃおうよ!」
健人「ひゃ〜〜いきなり質問するのはちょっと緊張するね。でも、そうだね。OK!」

2人はジュースを購入した何人かの人たちに話を聞いてみた。


 
ーーー 実際に購入した人たちへヒアリング ーーー



客A(20代 女性)「東京じゅーすは定番だし、味も美味しいから、ついつい買っちゃうのよね!」


客B(40代 男性)「ここのミックスジュースは他のお店に比べてお値段もそんなに高くなくてちょうどいいからかな?」

一方、

客C(30代 男性)「身体に良さそうと思って買ってみたんだよね。でも実際に身体にいいのかはわからない。別にあえて東京じゅーすを選んだっていうよりかは駅前で目についたから買った感じかな。まあダイエット中だし、コンビニの甘いジュースよりはいいかなって!」


客D(10代 女性)「さっき友だちといっしょに買おうって流れになったから買ったけど、私そこまでミックスジュースが好きなわけじゃなくて、みんなが買ってるから買ってるんだよね。」

見事に約30分ほどで4人の人に話を聞くことができた。

爽太「いろんな人に話を聞いてみて分かったけど、ここのミックスジュースを本当に欲しいと思って買っている人もいるけど、意外とそうでない人もいるんだね。」

健人「たしかに!ここで購入している人たちはみんなここのミックスジュースが欲しいと思って買っていると思っていたよ。新たな発見だな〜」

このステップのポイント
・自分たちが「理想だと思う状態」をより明確にするために、インタビューを行ってみましょう。
・この人に聞きたいという人がいる場合は、15分程度でもいいので時間をもらって直接お話を聞きましょう。考えているよりも話を聞くことで得られることは非常に多いです。行動しましょう!
・正式なインタビューを行うためには、そのためのしっかりとした準備が必要です。誰に、どの順番で、何を聞くのか、を整理してインタビューに臨みます。
・「なぜ?」と尋ねて本音を引き出すことが大事です。仮説(こうなんじゃないか?)があるとユーザーの本音に迫れます。これを深く掘る(Dig Deep) といいます。
・相手は今までに考えたことのないことを話してくれる時があります。その場合は、相手が話し始めるまで、考えている状態を抜けるまで「待つ」ということも大切なポイントになります。
・もし本音に近い言葉や感情を掘り起こせたら、それは丁寧にメモを取ります。なぜならそれが自分たちが新しいことをはじめる上でのチャンスになる可能性があるからです。

ー考えてみようー
・自分のやりたいことが決まったら、それを一番届けたい相手はだれなのか、を考えてみましょう。
・今までに理想を描いたことはありますか?それは夢ですか?目標ですか?どの程度、具体的にゴールを描けたでしょうか。
・理想のゴールに向かうために誰かに話を聞いたことがありますか?それは誰でどんなことを聞きましたか?



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