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【6】step22 アイデアからいくつかのソリューションをつくる

この話は、ささいなキッカケから、「新しいこと」をはじめることになった高校生の2人組が、経営者や起業家、ユーザーの声をききながら、サービスをつくりあげていく物語です。

■ 主な登場人物

爽太(SOUTA):物語の主人公。高校2年生。どこにでもいる普通の高校生(と本人は思っている)。社交的で素直。姉が1人いる。

健人(KENTO):爽太の友人。まわりから物知りだと知られている、穏やかな青年。経営者の父と大学院に行きながら起業した兄を持つビジネス一家で育つ。


■ 前回までの配信


第6章  「みえる形」にする
価値を届けたい人に届けられるか、形にしてみよう

Step22:アイデアからいくつかのソリューションをつくる


その後、仕事の緊急電話が入り、庄平さんがしばらく場を離れていたため一旦、休憩を取った。


その間に爽太、健人は晋太郎、麻貴さん、ジョンと今学校で何が流行っているのか、推しのアイドルやオススメのものについて話しながらすっかり仲良くなっていた。

庄平「お待たせ。ごめんね。そしたら続きをやろう!」

なんかやっぱりスポーツみたいだ。途中でみんなで休憩し、そのあと後半戦。コートやフィールドに出ていくスポーツ選手になったような気がした。庄平はファシリテーターとしてチームに掛け声をかける。

ここで、晋太郎とジョンが別の会議で抜けることになり、麻貴だけ残ってくれた。

庄平「今、ここにあるアイデアは、最後、ミックスジュースとして提供しようとする製品の要素になるもの。これを要素的アイデアっていうんだよね。いまからこの要素的なアイデアを組み上げて、それをもとに数個のジュースの提供案に集約していくことをしてみよう。どんな組み合わせがいけそうか、ってのを考えてみようか。」

庄平のファシリテーションのもと、爽太と健人、麻貴はアイデアが大量に貼られたホワイトボードを前に話し合いをはじめた。蓮人はスマホで何かを指示している様子だが引き続き会議室にいてニコニコとアイデアを形にするのを見ている。

健人「製品がたった1種類のジュースしかなくて、それが高価格っていうパターンもたしかに面白いなぁ。」

メンバーで話し合いながら、アイデアの組み合わせを考えていった。
貼ったり剥がしたりできるポストイットは便利だ・・・と爽太はこの時あらためて感じていた。

ジョンはとにかくアイデアを生み出すのが得意だったし、晋太郎さんはそれを高校生にもわかりやすく説明してくれるのが得意だった。そして、ここにきて麻貴さんはどんどん組み合わせを提案してくれる。人には得意不得意があって、蓮人さんの会社ではみんな強みを活かしながら仕事をしているだなぁ、と爽太は自分がこういう会社で仕事をするってことをイメージしながら少しワクワクしていた。

いろんなパターンを試したのち、いくつかの有力なアイデアを組み合わせて 全部で3つの候補案ができた。

アイデアを組み合わせたポストイットのグループの横に健人は、ざっくりしたアイデアの特徴をメモとして書いていった。その横に麻貴さんが手書きのイラストを添えた。味がある。こういう時、少しでも絵があるとサービスになった想像が急に湧いて来るようで、いい。

そういえば、この数回のセッションを自分の父や兄に教えてもらっているとはいえ、健人はものすごくいろんなことを吸収している。友人ながら本当に頼もしいパートナーだ。

庄平「うん。いいね、結局、たくさんのアイデアは商品やサービスとしてこうやってシンプルに形になるのが素晴らしいんだよね。健人くん、爽太くん、今日はお疲れ様!あらためて3つのソリューションを見てみよう。」

A. 3つの基礎テーマをそのまま主力商品にした3種類のオリジナルミックスジュース(美容・体力・知能)
B. たった1種類、スーパーフードたっぷりの超高価格なミックスジュース(3,000円程度)
C. ニーズを幅広く形にし、漢方的な10種類ほどのオリジナルミックスジュース


ーこのステップのポイントー
・たくさんのアイデアを要素としてみて製品やサービスを考える時は組み合わせのパターンを意識するとよいです。
・たった1つのソリューションではなく、どれを選択しても素敵だと思える3つくらいのソリューションを考えましょう。
・チームで物事を進める時は、途中参加、途中退出を含めて個性を活かしながら強みを活かしてワークをすると生産性が高まります。

ー考えてみようー
何かを組み合わせて一つのより大きなものに組み上げたことがありますか?
・それぞれの強みを活かして何かを達成したことがありますか?それはどんな経験でしたか?そこから何を学びましたか?


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