レポート#8 Festival L’art et les tout-petits / Belgium
今回はブリュッセルにある子どものための劇場が主催する子どものためのフェスティバルを紹介。
Festival L’art et les tout-petits
主催:Théâtre La montagne magique
期間:2024/5/25 - 2024/6/12
会場:Théâtre La montagne magique
↓フェスティバルのサイトはこちら↓
和訳すると、アートと幼児のためのフェスティバル。
子どものための専門劇場であるThéâtre La montagne magiqueが主催。
これまでの観たフェスティバルの中では最も客層が小さかったのが印象的だった。
そしてなんと言ってもチケットsoldoutの早さ!
油断していて1ヶ月前くらいにサイトをチェックしたらほぼsoldout、慌ててキャンセル待ちに申し込み、なんとかほぼ全作品観劇できた。
1つの劇場に複数会場あるので同時上演されていたが、どちらの演目もほぼ満席。
1公演限定10組…みたいなわけではなく普通に30組程度は入る規模の作品なので、注目の高さが窺える。
Théâtre La montagne magique
子どものための劇場で、今回のフェスティバルでは3会場使用していた。
ブラックボックスのメインホール、屋根裏部屋のようなスペース、ワークショップなどにも使用できそうなスペースの3つ。
どの会場にも待ち部屋があったので、おそらく、全部屋が公演会場としての利用が想定されている。
ロビーにはテントとカフェがあり、そこで遊びながら開演を待つ。
劇場内の装飾が既に作品ぽくて、遊び心満載の劇場だった。
さて、ここからは観劇した作品を紹介していく。
順不同。
Aorta / Theater De Spiegel(Belgium)
対象年齢:9ヶ月-3歳
作品時間:50分(パフォーマンスは35分)
なんと、音楽家が3人(!!)、ダンサーが2人。
人間の身体をモチーフにしたパフォーマンス。
観客の様子
ハイハイの赤ちゃんから全部で20~30組程度。
お母さんのみ、夫婦、お父さんのみ、おばあちゃん連れなどいろいろなパターンがバランスよく揃っていた。
円形で3列に座り、前は桟敷、2列目からベンチ。
カオスをテーマにした!と言われても納得の作品だった(悪い意味では無い)。
この観客数に対して演者が5人…なんと贅沢な…
ホームページに音楽家は複数名名前が書いてあったので、どうやら日によってキャストが変わる模様。
会場の空間の広さと作品の規模は合っているのか…??もっと天井が広いところでやるべきじゃないか…?この距離感でこの音量とこのスピード感は大丈夫なのか…?と心配になりながら観た。
舞台美術がいろいろと出てくるのだけど、これ、倒れて子どもの足の上に落ちないか…?と心配していたら、心配していた通り子どもの足の上に小道具が倒れ、子どもが大泣きしていた(お父さんの目の前で)。
でも多分、子どもの安全は親の管理なのだろう。
ヨーロッパ全体を通して、そう感じたシーンがいくつかあった。
やりきるということ
「やりきる」と言っても、なにをもって「やりきる」と言うのか。
私が「この人/作品やりきっているな」と感じるポイントは、「集中力」と「純真な探究心」なのだと思う。
執着心とも呼ぶかもしれない。
もっとライトに言うと、こだわり。
その人自身が持つこだわりを、その人の身体を通して感じられるかどうか、その瞬間に手加減していないかどうか、がものすごく大切。
構造でいうとテレビ番組「マツコの知らない世界」とかと同じで、要は演者の熱量が高ければ高いほど観客は感化されて作品の世界観へ誘われていく。
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