ワニさんのさんぽ
ワニさんのさんぽ
作:MAHO 絵:MAHO
ワニさんの毎日はいつも決まってる。
朝、起きて。 ご飯を食べて。 うんちして。 歯をみがいて。
同じ時間。同じ道をお散歩するよ。
ここはワニさんのいつもの散歩道。
穴が開いて通れないみたい。
「ど、どうしよう。僕この道しか通ったことないのに。」
でも、ワニさんひらめきました。
『違う道行ってみるのもいいかも。』
ドキドキするような、ワクワクするような。
そんな気持ちでワニさんはまた歩きだしました。
ワニ「素敵なところだね。」
ヤドカリ「そうでしょ。さらさらのすなを踏むのが僕のお気に入りさ。」
ワニ「ほんとだ。さらさらで、なんかくすぐったくて面白い。」
ワニさんとヤドカリ君はたくさん一緒に遊びました。
ヤドカリ「あー楽しかった。またおいでよ。」
ワニ「うん、楽しかった。またね。」
ワニさんはまた歩き始めました。
ワニ「ここはレストラン?」
コアラ「そうね。でも毎日はやってないの。好きな時に好きなものを作ってるのよ。」
ワニ「おいしそうな匂い。」
コアラ「全部、美味しいわよ。ご飯をいっぱい食べていって。そしたら一緒に料理をしましょう。」
ワニ「いいの?」
コアラ「もちろん。」
コアラ「私はパンをこねるのが大好きなの。」
ワニ「なんかもちもちして気持ちー。」
コアラ「あら、上手。あなたも今日からパン屋さんね。」
ワニ「ははは。僕、パンも作れるんだ。」
コアラ「そうよ。なんだって出来るし、なんにでもなれるわ。」
ワニ「うん。」
ワニ「ありがとう。美味しくて、楽しかった。また来るね。」
コアラ「ええ。待ってるわ。」
わー。きれい。 お花畑だ。
ワニ「え?」
花「私たちあなたの家のすぐ後ろに咲いていたのよ。」
ワニ「こんな素敵なところが、こんなに近くにあったんだ。」
花「ワニさん。あなたは毎日、同じ時間、同じ道を歩いてた。だから私たちを見つけられなかったのよ。」
ワニ「うん。いつもと違う道のお散歩は、ドキドキしたけどとても良い一日になったよ。また来るね。」
花「ええ。いつでも来てね。大歓迎よ。」
あー楽しかった。よく眠れそう。
明日は少しのんびりしてから、お散歩してみようかな。
おしまい。
少し長かったかな?
読んでくれてありがとうございました。
MAHO /*
ありがとうございます💞 穏やかで幸せな日常が続きますように。