先制単騎待ちリーチの局収支と待ち選択
研究代表者 nisi
研究協力者 とつげき東北、みーにん
1.はじめに
今回は、こちらの記事に近い内容にしました。
前回記事では、七対子聴牌リーチ時の待ち別のアガリ率を巡目別とか河の濃さ別に調べました。ただ実際に待ち選択をするにあたっては、アガリ率ではなく局収支で比較する方が望ましいと思われます(アガリ時ツモ割合とか、ドラ単騎とか、他家アガリの可能性も絡むため)。
そこで今回は、待ちとか巡目とか河の濃さ別に、局結果分布(ツモアガリ・ロンアガリ・放銃・被ツモ・横移動・聴牌流局の確率)を牌譜解析から取ってきて、それを踏まえて、局収支上の待ちごとの比較をやってみたいと思います。
2.牌譜解析条件等
・単騎待ち先制リーチが入った局の終了時を調査対象とする
・先制リーチ時点で、副露者がいない
・以下のデータを取る。巡目・待ち牌種類・待ち牌のリーチ宣言時点スジ無筋状況・待ち牌のリーチ者視点残り枚数・待ち牌が山にいる枚数・ドラ待ちかどうか・リーチ宣言時点のリーチ者の河の濃さ(*1)・リーチ者視点局結果(ツモアガリ・ロンアガリ・放銃・被ツモ・横移動・聴牌流局)
*1
河の濃さポイントについては、多次元にしてこれ以上詳しく分類するのが困難だったので、仮に、捨て牌にある2378牌1枚につき+1ポイント、456牌1枚につき+2ポイントとする1次元の指数を仮定して、そのポイント別に分類することにしました。河の濃さポイントが大きいほど、捨て牌に中張牌が多くて河が濃いというのを表現したつもりです。
この牌譜解析の結果、以下のようなcsvファイルができるので、エクセルピボットテーブル集計にかけます。
表の見方は左上がリーチ巡目と河の濃さ(この表の場合3~7巡目・河の濃さ不問)、行方向がリーチ待ち・スジ・アガリ牌残り枚数・ドラ待ちによる分類(サンプル数100未満の行はカットした)で、列方向が局結果分布です。
5巡目付近(3~7巡目)の単騎待ちリーチは平均すると(一番下の総計の行)、以下のような局結果分布となります。
・ツモアガリ率:19.67%
・ロンアガリ率:40.34%
・放銃率:9.20%
・被ツモ率:8.85%
・横移動率:4.81%
・聴牌流局率:17.13%
有料部分で、以下の表掲載と分析をします。
・5巡目付近(3~7巡目)・河の濃さ不問
・9巡目付近(7~11巡目)・河の濃さ不問
・13巡目付近(11~15巡目)・河の濃さ不問
・9巡目付近(7~11巡目)・河が薄い場合(河の濃さポイント6以下)
・9巡目付近(7~11巡目)・河が濃い場合(河の濃さポイント7以上)
ここから局収支を計算します。確率関連は先の牌譜解析結果を使用して、事象発生時得失点については、リーチ七対子のみ赤0想定で非ドラ待ちとドラ単騎待ちの場合の事象発生時得失点をシミュレーションの結果を持ってきます。局収支を計算して、局収支の高い順ソート(9巡目・河の濃さ不問)をかけて以下のような表にまとめます。
行方向がリーチ待ち・スジ・アガリ牌残り枚数・ドラ待ちによる分類で、列方向が巡目と河の濃さによる分類で、マスの中の数字が局収支です(空白マスはサンプル数100に満たない条件)。またマスの色分けについて、列ごとに局収支が高いマスを赤色方向、低いマスを緑色方向のグラデーションで塗っています。
有料部分で表全体の掲載と分析をしていきます。
3.単騎待ちリーチの局結果分布(牌譜解析結果)
まずは、局結果分布の表から見ていきます。5巡目付近・河の濃さ不問の場合が下表になります。
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