昇段間近で、昇段までにかかる試合数の分析
研究代表者 nisi
研究協力者 とつげき東北、みーにん
1.はじめに
先ほど、天鳳で六段から七段への昇段を決めました(だいぶ久方ぶりに昇段画面を拝むことができた…)。
昇段記念として、今回は1つ小ネタとして、昇段間近の手持ちptのときに、何試合で、昇段を決められそうか、みたいなことを分析してみたいと思います。
2.試合始まる前での、昇段までにかかる試合数
〇シミュレーション条件
・現在の持ちpt(入力値として可変)を初期ptとして、特上卓六段から昇段するか降段するまでを1回分のシナリオとする。
・1試合ごとの順位分布(入力値として可変)と0~1乱数に従って、順位を決定し、それに応じて持ちptを増減させる。
・1回のシナリオ終了時、結果が昇段か降段(試合数-10扱い)か、(昇段の場合)終了までにかかった試合数を記録する。
・上記を10000シナリオ分繰り返す。
例えば、現在持ちpt2310pt(昇段まで残り90pt。トップ1回2着1回が昇段条件)、順位分布がトップ率27%2着3着率25%ラス率23%(1試合当たり期待段位pt+0.15)の場合で上記シミュレーションを回した結果が下表になります。
残り90ptから昇段に至る確率が95.7%です。逆に言うと、残り4.3%は昇段できずに沼にはまって揚げ句、降段という結果になってしまうと。
昇段に至った9566シナリオの中で、試合数の平均値を取ると、38.1試合。トップ2着1回ずつ条件の割にだいぶ試合数平均長っ、と思いました。下側にあるヒストグラムのグラフを見ると、かなり多くのケースで10試合までに昇段が決まる(10000シナリオ中6150シナリオ)一方、100試合かかっても昇段できないケースが823シナリオ含まれると。この部分が昇段にかかる平均試合数を押し上げているというところです。
次に、平均値でなく、中央値・75%分位点・90%分位点など、試合数(降段の場合、10000試合扱いとした)の順序の観点で考えてみます。
中央値(10000シナリオ中、真ん中の5000位に該当する試合数)は6試合です。中間程度の運があれば、6試合までには残り90pt稼ぐことができると。
75%分位点(7500位に該当する試合数)は25試合です。下位25%になるくらい運が悪いと、昇段まで25試合かかってしまうと。
90%分位点(9000位に該当する試合数)は167試合です。下位10%になるくらい運がだいぶ悪いと、泥沼にはまって再度昇段レースやり直しになるくらい、だいぶ試合数がかかると。
3.現在局面(対2軒リーチで押し引き)を起点とした、昇段までにかかる試合数
ここまでは、試合が始まる前の状態で、昇段までにどのくらい試合数かかるかということを調べました。ここからは、現在試合中で、何らかの選択を迫られるときに、どっちの選択のほうがより早く昇段を決められる(かかる試合数が少ない)か、ということを考えてみたいと思います。
〇追加のシミュレーション条件
・最初の1試合目のみ、別途現試合の順位率(入力値として可変)を参照して、順位を決める(2試合目以降は通常の順位率を参照する)。
今回、現在局面として、以下の場面を設定しました。
・自分南家
・北家と東家がリーチ(非一発巡)
・9巡目
・自分両面4ハン門前聴牌
・初手に切る牌両者に両無筋456
・持ち点自30000下27000対23000上20000
2軒リーチに対して、追っかけリーチすると、トップ率は上がる(昇段に近づく)ものの、ラス率も上がって、泥沼にはまる危険があるのとどちらを選ぶかという場面です。
まずは、現在持ちpt2310(昇段まで90ptトップ2着条件)・東3局・降りを選択した場合が下表になります。
現試合・局面で降りた場合、トップ率34.2%・2着率28.3%・3着率24.1%・ラス率13.4%(pt期待値18.04。これはいつものシミュレータから算出)で、
・昇段確率96.3%
・平均試合数31.9
・試合数中央値5
・試合数75%分位点19
・試合数90%分位点115
これ(降りた場合)と押した場合を比べてどうかという勝負です。
以下、有料部分で、以下の場合を掲載していきます。
・現在持ちpt2310・東3局の押した場合
・現在持ちpt2310・南3局
・現在持ちpt2325・南3局
それと、今回の昇段までにかかる試合数部分のマクロ入りエクセルファイルをアップロードしておきます。
(本ファイルの使用については、自己責任(発生した損害について補償は致しかねます)でお願いします。また、第三者への再配布はご遠慮ください。)
次に、現在持ちpt2310・東3局の押した場合を見ていきます。下表になります。
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