対1軒副露を受けての、リーチ判断

研究代表者　nisi
研究協力者　とつげき東北、みーにん

１．はじめに

例えば、門前の両面満貫聴牌が入った場合のリーチ判断について、今までで研究をよくやってたのは、全員非リーチ門前の場合とか、リーチ者がすでにいる場合などが中心でした。

今回は、副露者が一人いる場合について、主に両面満貫聴牌のリーチ時ダマ時の各種数値（アガリ率・放銃率・放銃時失点）を実測値データを取ります。また、局収支的にリーチかダマどちらが有利かをいくつかのケースで調べます。

２．牌譜解析条件等

〇自分リーチ時

・一人目リーチ（以下、自分とする）がかかった瞬間と局終了時を調査対象とする
・ほかに副露者が一人だけいる
・カンが入っていない
・以下のデータを取る。リーチ巡目・リーチの待ち種類・リーチがスジ待ちか・親子関係・ドラ種類・リーチ時点の副露者副露数・副露種類・副露者が晒し牌で確定してる役牌数ドラ枚数・自分の局収支・自分から見た局結果

この牌譜解析で得られたcsvファイルに対してエクセルピボットテーブル集計にかけます。

表の見方は、左上がリーチ巡目（6～11巡目）・リーチ待ち（両面待ち）による分類で、行方向が副露数・副露種類・副露者確定役ドラ数による分類で、列方向が親子関係ごとのアガリ率・放銃率です。

例えば、6～11巡目・両面リーチ時の副露者1副露（副露種類や確定役ドラ数は問わない）場合で、アガリ率・放銃率は以下の通りになります。
・子VS子…アガリ率56.5％、放銃率10.0％
・子VS副露者親…アガリ率56.7％、放銃率10.1％
・リーチ者親VS子…アガリ率56.2％、放銃率9.2％

表の見方は、左上がリーチ巡目（6～11巡目）による分類で、行方向が副露種類・副露者確定役ドラ数・ドラ種類による分類で、列方向が親子関係ごとの放銃時平均失点（副露者以外に放銃した場合も含む・リーチ棒支出も含む）です。

例えば、副露者が役牌仕掛けの場合（確定ドラ数やドラ種類は問わない）、放銃時平均失点は、以下の通りになります。
・子VS子…6309点
・子VS副露者親…6871点
・リーチ者親VS子…5634点

〇自分ダマ時

・ダマ聴牌（以下、自分とする）が入った巡目（以前の巡目からダマ聴牌になってた場合も含む）と局終了時を調査対象とする
・自分の待ちが両面待ちかつどのアガリ牌もロンアガリ可能
・リーチ者がいない
・ほかに副露者が一人だけいる
・カンが入っていない
・以下のデータを取る。ダマ巡目・親子関係・ドラ種類・リーチ時点の副露者副露数・副露種類・副露者が晒し牌で確定してる役牌数ドラ枚数・自分待ちが副露者の現物待ちか・自分の局収支・自分から見た局結果

この牌譜解析で得られたcsvファイルに対してエクセルピボットテーブル集計にかけます。

表の見方は、左上がダマ巡目（6～11巡目）による分類で、行方向が副露数・副露種類・副露者確定役ドラ数による分類で、列方向が親子関係・副露者の現物待ちかどうかごとのアガリ率・放銃率です。

例えば、相手1副露（副露種類や確定役ドラ数は問わない）の子VS子のアガリ率は、現物待ち時が61.8％、無筋待ち時が63.4％などです。

表の見方は、左上がダマ巡目（6～11巡目）による分類で、行方向が副露種類・副露者確定役ドラ数・ドラ種類による分類で、列方向が親子関係ごとの放銃時平均失点（副露者以外に放銃した場合も含む）です。

例えば、副露者が役牌仕掛けの場合（確定ドラ数やドラ種類は問わない）、放銃時平均失点は、以下の通りになります。
・子VS子…4891点
・子VS副露者親…5759点
・リーチ者親VS子…4453点

〇両面満貫手のリーチ判断（局収支計算）

ここまでのデータを踏まえて、両面満貫手の実測値ベースの局収支を計算して、ほぼ同条件のシミュレーションとの比較をしてみます。

上表は、相手副露者が2副露（副露種類やドラ種類や確定役ドラ数は問わない）で、9巡目付近（シミュレーション9巡目、実測値6～11巡目）・初手完全安牌・子VS子の場合で、自分が両面ダマ4ハン手をリーチした時のシミュレーションと実測それぞれの各局結果になる確率と得失点および局収支になります。

局収支について見ると、シミュレーションで計算した値が5356点で、実測値で計算した値が5183点、ということで、200点弱の誤差が出ています。

有料部分で、以下のケースについて局収支計算を行い、分析します。
・リーチ・シミュレーション・対2副露
・リーチ・実測・対2副露
・ダマ・シミュレーション・対2副露
・ダマ・実測・対2副露・相手副露の無筋待ち
・ダマ・実測・対2副露・相手副露の現物待ち
・リーチ・シミュレーション・副露者なし
・ダマ・シミュレーション・副露者なし

３．自分リーチ時のアガリ率・放銃率・放銃時失点（牌譜解析結果）

まずは、自分リーチ時のアガリ率・放銃率の実測値から見ていきます。下表になります。