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順位争いしてる相手からのリーチに対する一向聴押し引き(残り局数編)
研究代表者 nisi
研究協力者 とつげき東北、みーにん
1.はじめに
前回の続きです(内容は独立してるので、前回記事の知識は不要)。
引き続き、点差に偏りがある場合(例えば、上位とはかなり離れていて、下位とは僅差など)の、相手リーチを受けての一向聴押し引きがテーマです。
前回は南1局固定にしていましたが、今回は残り局数が変わった場合(東3局・南3局)で、同様にトータルポイントの観点で対リーチ一向聴押し引きの優劣をシミュレーションで調べてみました。
2.シミュレーション条件等
〇想定手牌・捨て牌
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自分の手牌は平和の完全一向聴、初手無筋2s・聴牌時7sか8s勝負。
〇巡目
4巡目・7巡目・10巡目・13巡目
〇ドラ枚数
ドラ0~3(ドラ8m or 2m、5m黒か赤か)
〇自分とリーチ者の順位
自分1位~4位とリーチ者1位~4位の組み合わせ12通り
〇持ち点(4パターン)
・46000・34000・16000・4000(1位⇔2位と3位⇔4位が12000点差)
・44000・36000・14000・6000(1位⇔2位と3位⇔4位が8000点差)
・42000・38000・12000・8000(1位⇔2位と3位⇔4位が4000点差)
・41000・39000・11000・9000(1位⇔2位と3位⇔4位が2000点差)
1位⇔2位と3位⇔4位が比較的僅差で、2位⇔3位が点差が離れている点棒状況。
いずれも局開始時(リーチ者がリーチ棒出す前)の持ち点とする。
〇残り局数
東3局・南1局・南3局
〇ルール
半荘収支…30000原点の素点+順位点(1位+50、2位+10、3位-10、4位-30)
天鳳pt…順位点(1位+90、2位+45、3位±0、4位-135)
雀豪★1…30000原点の素点+順位点(1位+130、2位+65、3位±0、4位-175)
雀聖★3…30000原点の素点+順位点(1位+130、2位+65、3位±0、4位-250)
〇その他
2s押しの場合、一向聴で全ツ・危険度15%以下押し・危険度10%以下押し・危険度5%以下押しの中で、最もトータルポイントが高い戦略を採用する。
具体的には以下のような表を作成します。
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表の見方は、左上がトータルポイントの種類(半荘収支・天鳳pt・雀豪★1・雀聖★3)と残り局数による分類で、行方向が自分とリーチ者の順位と、1位⇔2位・3位⇔4位間の点差による分類(最下段で局収支差も記載)で、列方向がドラ枚数と巡目による分類で、マスの中の数字がトータルポイント差(2s押しから降りを引いた値。数字がプラスであれば押し有利を、マイナスであれば降り有利を表わす)です。
例えば、ドラ0・4巡目・競り順位の点差12000差・半荘収支・東3局の場合(局収支差+140点の微差押し寄り)、自分1位の場合と、自分3位・リーチ者4位の場合が半荘収支差マイナスの降り有利で、それ以外の順位の場合が半荘収支差プラスの押し有利です。
この形式の表がトータルポイントの種類(4パターン)と残り局数(3パターン)の計12枚あります。
また、自分順位・リーチ者順位・点差について、押し引きの境界がどこになるかを下表でまとめました。
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表の見方は、左列がドラ枚数と巡目による局収支差を高い順に並べたもので、2列目~4列目が残り局数ごと・自分順位・リーチ者順位・点差ごとの押し引きの境界を示したものです。
例えば、半荘収支で見た場合で、南1局・自分1位・リーチ者3位・点差大(12000点差)だと、ドラ3・7巡目(局収支差+1369点)以上の条件なら押し有利、ドラ2・7巡目(局収支差+936点)以下の条件なら降り有利です。
この形式の表がトータルポイントの種類別の4枚あります。以下、有料部分で表掲載と分析をしていきます。
3.順位争いしてる相手からのリーチに対する一向聴押し引き(残り局数編)(シミュレーション結果)
まずは、半荘収支の場合から見ていきます。トータルポイント差の表が下表になります。
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