お知らせさんのSuphx本を読んだ
(この文章はnisiが書いた同タイトルのnote記事と同じ内容です。麻雀数理研究会のほうにも再掲しておきました。)
(今更かよっと突っ込まれそうですが、)今日はお知らせさんの著書「世界最強麻雀AI Suphxの衝撃」を読んだので、僭越ながら感想を書こうと思いました。
お知らせさんの文章について
私自身はデータ取りばっかりで、あまり読者に刺さるような文章を書くとか、評価するというのがあまりできませんが、1個思ったのは、
「読者への問いかけがなんかすげー」
ということでした。めっちゃあいまいで申し訳ないですが。
普段読むのは、一般的な麻雀本とか、プログラミング上のいろんな方法論が乗ってるようなサイトとかが多くて、あまり文学的なのに触れてこなかったのもあるかと思いますが、麻雀本なのに、なんかそういう方向性のようなものがあって新しいなーというような気がしました。(私の独断と偏見でございます。)
個人的な話ですが、第1章 3 麻雀を学ぶこと、の節で麻雀の勉強法として、
(引用はじめ)
①平均70~80点の人達の答案を見る。解説はなし。
②平均50~80点取れる友達から教わる。
③平均70~80点取れる人達の書いた参考書を使う。
④とにかくテストをたくさん受ける。
⑤自分で考える
(中略)
一応ですがそれぞれの選択肢を麻雀に当てはめると①強者の牌譜を見る②人とやり取りする③戦術書④鬼打ち⑤自分の牌譜を見るなどですね。
(引用おわり)
といったことが挙げられています。
私の麻雀の勉強法はこれとは異なっていて、
⑥自分でシミュレータ(平均50~70点くらい?)を作って、自分の牌譜をシミュレータに突っ込んだ結果を見て勉強する。
です。
この方法の利点は、
・アガリ率等、具体的な数字で出てくるのでわかりやすい。
・好きな時に好きな局面について調べられる。
・自分の興味次第で条件を変えたケースなどのカスタマイズも柔軟に可能。
といったところです。
一方、弱点は
・シミュレータ開発が死ぬほど大変。
・天下のSuphx様より精度は低い。
まぁ、この勉強方法は最善ではないけど、個人で楽しむうえでは、まぁまぁ独自性あるし、面白くていいんじゃないかなーと思ってる次第ではあります。なお、開発の難易度が高すぎるので、他人にはお勧めはできませんが。
途中で脱線しましたが、お知らせさんの文章についての感想はこの辺で。
Suphxについて
Suphxの牌譜は初めてみましたが、やっぱり結果出してるだけあって私のおんぼろなシミュレータよりすごいなーと思った次第であります。
以下、私の作ったシミュレータとの比較メインでの感想です。
・「条件付き牌理」的な考え方について
これができてるSuphxさんすげーな、と。逆に言うと私のシミュレータだと弱い部分ですね。私の場合は、次手以降はまっすぐ手を進めること前提に作ってるので、聴牌までこの牌は切らないとかいうのは現状ちょっとむずかしいです。ただ、そういう着想を勉強することができたので、今後実装できる可能性はなくはないかと。おそらくユーザー側で、この牌は絶対切らないとか、ノーテンまでは引っ張るとかいう設定をする感じならできそうかなーと思ったりはしてます。
・シャンテン戻しとかしつつ安全に押し返すなど
「条件付き牌理」の部分とかぶるところもありますが、この牌は切らずに聴牌まで持ち込む→そのためにどのように回るか、という点について。私のシミュレータだと二向聴とかだとけっこう計算時間が遅くて大変だし、初手にシャンテン戻しをしても、次手で危険牌が出る形でシャンテンが進む牌を引いたら結局危険牌を切ってしまうみたいなことがありがちなので、そのへんの精度の低さが課題だと思いました。
・序盤打点寄り構想など
いい加減一色手対応やらないとなーとは思ってはいるのですが、他の業務の優先順位的な関係でなかなか手をつけれてないなーと。シャンテン数にこだわらないのがやっぱすげーわ、と。
本で取り上げられてる中で割と興味深いかつ現nisiシミュレータでもいけそうな牌姿があったりしたので、牌姿を使う許可とか事情が許せば、麻雀数理研究会noteで取り上げてみたいなーなどと思ったりしました。
以上、感想を書かせていただきました。お知らせさんありがとうございました。(私がいうのもあれだけど)みなさんもぜひ読みましょう。