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ツモり四暗刻におけるリーチ判断
研究代表者 nisi
研究協力者 みーにん、とつげき東北
1.はじめに
先制でツモり四暗刻の聴牌をしたとき、リーチをするかダマにするかはよくある悩みかと思われます。
この点、『知るだけで分かる麻雀の2択』(みーにん・梶本琢程著、竹書房、2019)では、「四暗刻でアガる確率はリーチした方が高い」というデータを示しつつもダマを推奨しています。
しかし、この本には局収支(半荘収支・段位ポイント期待値)のデータは書かれてありません。
そこで今回は、ツモり四暗刻の手牌について、待ちの種類・ドラの有無・点棒状況別でシミュレーションを行い、リーチとダマのどちらがいいかを調べました。
2.シミュレーション条件等
〇待ちの種類による分類
・牌姿1
・牌姿2
・牌姿3
・牌姿4
・牌姿5
〇ドラの有無による分類
・打点1…ドラ1p(ドラ0の場合)
・打点2…ドラ1pで5mの暗刻のうち1枚が赤の手牌(ドラ1の場合)
・打点3…ドラ1m(ドラ3の場合)
〇点棒状況による分類
・トンパツ
・南1局平ら…南1局で全員25000点持ち
・南1局トップ…南1局で(自分)4万点・3万点・2万点・1万点の並び
・南1局ラス…南1局で(自分)1万点・4万点・3万点・2万点の並び
〇共通
・自分南家9巡目
・他3人非リーチ門前
・4者の捨て牌は下図の想定
(7pは1枚切れ、シャンポンの片割れソーズや西は0枚切れ)
この条件で、
1、リーチとダマのアガリ率及びツモ率
2、リーチとダマの間の半荘収支差
(ウマ10-30。チップは考慮しない。Mリーグ想定)
3、リーチとダマの間の段位pt差
(天鳳・東南戦・鳳凰卓・七段想定)
を掲載します。
3.リーチとダマのアガリ率
打点1かつトンパツの場合における手牌1~手牌5それぞれのリーチしたときのアガリ率などとダマにしたときのアガリ率などをまとめたものが下のグラフとなります。
nisiシミュレーションによるアガリ率の傾向として次のことが言えます。
・リーチのほうがダマと比べて、ツモアガリ率は少し高い
・トータルのアガリ率はダマのほうが高い。
つまり、リーチをかけた方が四暗刻で和了する確率が高いと言えます。
よって、役満効率を考えるならばリーチをした方がよいと言えます。
他方、アガリ率は通常の先制リーチ同様、ダマの方が高くなっています。
また、ロンアガリに場合でもトイトイと三暗刻は確定しており、打点は十分です。
とすれば、総合的に考えれば、ダマでも十分と考えられます。
ここまでの結論は、『知るだけで分かる麻雀の2択』と変わりません。
また、待ちによる数値の違いとして次のことが言えます。
・待ちが端寄りや字牌だと、ロンアガリ率の差(リーチとダマ間)が小さい
・待ちが内寄りだと、ロンアガリ率の差が大きい。
以上、リーチとダマのアガリ率とツモアガリ率を確認しました。
以下、具体的な半荘収支や段位ポイント期待値について見ていきます。
4.点棒状況別、リーチとダマの間の半荘収支差・段位pt差
ここからは、待ちの種類・ドラの有無・点棒状況を動かしたときに、リーチとダマのどちらがいいかを調べていきます。
まずは、トンパツの場合が下表です。
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