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【諺】ハズレくじの大当たり

1. 諺(ことわざ)

「ハズレくじの大当たり」

2. ことわざの意味

「ハズレくじの大当たり」とは、麻雀において滅多にない大物手に振り込んでしまう不運な出来事を指す。これは、まるで運命が仕組んだ「ハズレくじ」を引いたようなものだが、稀にしか起こらないため、気にする必要はないという教訓を含んでいる。大物手に振り込むことは誰にでも起こりうることで、冷静に次の局に進むことが重要であるという意味を持つ。

3. 例文

Aさん:「さっき、国士無双に振り込んじゃってさ…。」
Bさん:「おお、それは痛いな。でも、ハズレくじの大当たりだよ。次はないさ、気にするな!」

麻雀ことわざ新帖

麻雀は面白いゲームだ。普段なら、牌を見ながら静かに計算を重ね、手筋を読んで淡々と進めていく。だが、今日は何かが違った。いつも通り手を組み、リーチをかけたはずだった。だが、気づけば――振り込んでいた。しかも国士無双に。

「ハズレくじの大当たりか…。」

口に出してみると、なんだか納得してしまう。思えば、こんなことは滅多にない。あの手に振り込むなんて、まさに宝くじでハズレを引き当てるようなものだ。こんなことが起こるのは、年に一度、いや、それより少ないかもしれない。

対面の彼は笑っていた。そりゃあ、当然だ。国士無双が完成した時のあの感触、俺も覚えている。けれど、今日は俺がその「くじ」の外れを引いた側だった。そう、これは避けようのない「ハズレくじの大当たり」。自分の打ち筋が悪かったわけでもない。運命のイタズラだ。

ああ、そういう日もある。気にしても仕方ない。次の局では流れが変わるかもしれない。そうだ、麻雀というゲームは、いつだって次があるのだ。振り込みの痛みは一瞬で、次の配牌が全てをリセットしてくれる。今日のこの「大当たり」も、時間が経てば良いネタになるだろう。

手元の牌を見つめながら、俺はそっと息をついた。今夜は、もう一度「当たりくじ」を引きにいくか――気持ちを切り替え、再び手を進める。

「ハズレくじの大当たり」――そう呼ばれる一瞬の不運も、麻雀の楽しさの一部なのだ。


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