牌譜検証その1 牌譜検証の考え方と長山プロで感じた総論

今回、Xで「古川ダメ出し麻雀」をやってみようという企画を行いました。
それに立候補してきたのは長山朔弥プロでした。長山プロの履歴はnoteにある通りです。

上がりの平均が23%ぐらいだというのが筆記担当の話で、相当高い上がり率。順位も悪くなく、放銃率にも若干高めでもあるが問題がないということです。ただし、この辺の数字のことについて私は詳しく分かりません。

牌譜検証では、まず古川孝次が正解ではないことを考えてください

今回牌譜検証をするにあたり、まず、考えて欲しいのは麻雀の個性は人それぞれでもあるということです。今回は古川孝次の視点で牌譜検証をおこないましたが、別のプロが見た時は私が指摘したことが間違いというひともいるかもしれません。色々な考えを認めることが実力になります。また、ひとつの答えが正解とばかり考えてしまえば、窮屈な検討になります。
「色々答えはあるけど、あなたはどうするの?」
ということを理解しておいてください。

ただし、リアルで牌譜検証を討論する時は
「ある程度相談はするが、分からない場合は分からないままにする。」
と考えてください。特に強い人から麻雀を教わりたいときに
「○○はこう言っていた。だからあなたの言うことは違う」とか
「私はこれ以外ありえない」
ではお互いの意見交換になりません。くれぐれも気を付けてください。
「こういうこともあるよ」
でいいのです。嫌であれば使わなければいいのですし、自分と他大勢と意見が違う時、それが貴方のとても強い個性になるかもしれません。
少なくとも私は人とは考えが違うことが多い打ち手だから尚更です。

牌譜検証の前提を知る

牌譜検証する時には
「普段通りの麻雀であるのか?」
「何か特別な条件がついているのか?」
を考えないといけません。極端な例を言えば
「役満条件がある」
という牌譜はそもそもイレギュラーの牌譜です。

また、長山プロには
「ラスを今よりもっと減らしたい」
「さらに上のレベルへ行きたい思いがあり、何が足りないのか」
「押し引き面でちょっと悩んでいるところはあります」
ということをテーマに牌譜を送ってくださいました。

それを踏まえて今回の牌譜検証はどういうものかをお伝えします。

牌譜はインターネット麻雀選手権の予選です。
インターネット麻雀選手権の予選は連続する5回戦の合計で一番高いところを採用し、成績優秀者に本線に行けるという内容です。
筆記担当に聞いたところ、これまでの4戦のポイントが+94ptsです。
ボーダーが100ptsから120ptsぐらいということです。なので
「1位を取ることを条件に4万点以上のトップ」

「次に備えるために素点のある2位でもOK」
という状況です。

牌譜の内容はこちらです。皆さんはどう思いましたか?

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