スーパーセンシティブ8 #32歳うつ克服日記
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https://note.com/mahiru2go/m/mfb709f683172
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■誰も頼れない
2人目が生まれ、私のわずかな余裕は完全に消え去りました。
昼夜問わずよく泣く娘。
人見知りで構ってちゃんな息子。
家庭のことは無関心な夫。
息子は幼稚園へ行っていき、娘が寝ているすきま時間だけが、私の全てでした。
徒歩10分のところに実家がありましたが、離縁しているので居るのは父だけ。たまに顔は出しましたが、行き過ぎると不審に思われそうで、訪問頻度はかなり控えめにしていました。
「親しい人には弱いところを見せたくない」
親子で人見知り全開な私と息子。
昔からの友達にも家族にも心情を打ち明けられず、どんどん追い詰められていきました。
そしてそれが周りにバレないように。
「優しいママ」
「いつもニコニコしている奥さん」
本当はもう限界で、いまにも中から溢れてきそうなドロドロを、必死で取り繕う日々でした。
■夏休み
この頃にはさすがに、周りも私の異常さに気づいていました。
・すぐ泣く
・すぐ落ち込む
・常にイライラしている
・基本寝込んでいる
・情緒不安定
とはいえ仕事が忙しく、妻の相手はできない主人が取った行動は、「1ヵ月間、自分の実家に妻と子どもを預ける」でした。
■それは決して殺意ではなく
徒歩圏内に海があり、高い建物もない。
のんびりした田舎町は私を追い込みました。
「まいちゃんはゆっくりしていればいいよ。子どもたちの面倒は私らが見るからね」
表も裏もなく言われた言葉すら、当時の私には重荷でした。
何も出来ない嫁。
昼間もずっと寝てるか泣いている。
役立たず。
そんなこと言われていないのに、私が勝手に脳内で作った義父母に責められる日々。襖の向こうには本物の義父母がいて、実際には何も言われないことが余計に私の妄想に拍車をかけました。
隣では泣いている生後間もない娘。
うるさいうるさいうるさい。娘がうるさい。何も言ってくれない義父母も嫌だ。もっと心配してほしい。もっと構ってほしい。
気付いたら娘の首を絞めていました。
嘘です。
明確な意思を持って首を絞めました。
「この泣き声を止めたい」
「こうしたら気付いてくれるかな」
「私に構ってくれるかな」
「こうなるほど追い詰められていたんだと知って、優しくしてくれるかな」
娘を殺す気は全くありませんでした。
ただ少しやってみたかった。
ただどうなるか、やってみたかった。
そんな気持ちで、私は娘の軟首(やわくび)に両手をかけました。
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