あわあわちゃんと幸せのカギ
あわあわちゃん
ため息ふうっとひとつ
またひとつ
最近ため息ばかり
どうしたのかな?
あわあわちゃんは考えていました。
「幸せってなんだろう?」
とても難しくてわからなくて、でも知りたくて。
「よし、探しにいこうっと♪」
悩んでいても仕方ないな、と思い立ち
袋にたくさんおやつをつめて、雲の上から
大きくじゃーんぷ!
そして、初めて自分の足で地面に立ってみました。
こうしなければ見つからない、そんな気持ちがあわあわちゃんの中でぷくっと大きくふくらんでいたのです。
最初は、初めてのあんよにふらふらよろよろしていたあわあわちゃんでしたが、だんだんと慣れてきて、しっかりとことこ歩けるようになってきました。
そうして歩いていくと、目の前に公園がありました。緑の芝生が生い茂る、広い広い公園です。
ちょっぴりお疲れのあわあわちゃん。
その芝生にねっころがって、空を見上げました。
360度どこを見てもキレイな高い高い青空です。
まるで、ふかふかの芝生とふわふわのおひさまの光にサンドイッチされたみたいで、ぽかぽかぬくぬくいい気持ち。
心地良さに次第に頭が空っぽになっていきました。
「ぼくは、何を探していたんだっけ?」
「そうだ、幸せを探していたんだ」
自分との対話を楽しむあわあわちゃん。
「いま、ぼく何にもしてないけど」
「何もかもが満たされていて、これが幸せなんじゃないかなぁ?」
おっ、答えが見つかりそうかな?
「見つけにきたはずの幸せだけど」
「最初から、自分の中にあったんじゃないかなぁ?」
いい感じ、もう少しだよ♪
「カギを、ぼくは最初から持っていた気がする」
「幸せのドアを開けるカギを」
そう、きっと幸せのドアを探しているみんなは、カギを沢山持って生まれてきているから、もう自分の中に幸せの種を持っているんだなぁ。
開けに行くか行かないか、開けるか開けないかは、みんな次第。
小さな幸せも、大きな幸せも、みんなを待ってる。
そんな事を考えていたら、いつの間にかすやすやとあわあわちゃんは眠ってしまいました。
この芝生でひなたぼっこして、空を見上げたら、本当に青くて高くて、とても心地よくて。
暖かいぬくぬくのサンドイッチになったあわあわちゃん。これが、ぼくが見つけた『幸せ』1つずつのカタチ。
夜が来て寒くなる前にと、風さんがそぅっとふぅわり持ち上げて、雲のお家へと帰してくれたのでした。
あわあわちゃんの、初めてのどきどきわくわくな
、ひとり旅での出来事でした。
さぁ、みんなも幸せのカギを持って旅に出よう☆