私の足~外反母趾が痛い~
人間、人生のどこかのタイミングで自分の身体が大人の骨格になったことに気づくタイミングがあると思う。
私も鏡で見た自分の姿が大人のそれだと直感的に感じることがあった。
でも、足だけはいつまで経っても幼い頃の記憶からあまり変化がなかった。
私の足のサイズは21.5センチである。
小足族としての苦労は片手では足りない。
でも今日の悩みはそれではなく。
痛いのだ。
何がって外反母趾。
歩くときや一日を終えた夜、親指の付け根がシクシクと痛む。
数週間前から痛くなる頻度が増え始め、私はダイソーに足の指を広げるスポンジを買いに行った。
小さい時、母がペディキュアを塗るために使っていたあれである。
私も買う日が来るとは。
無事調達。装着すると、私の小さな足には結構無理がある。
ただでさえ無理に指を広げる装置なのに、私の足が小さく短いせいで結構無理やり指を別れさせことになった。ぐいぐい。ほら、あなたはあっちに行きなさい。お前はこっち。
自分の身体なのにまるで言うことを効かない。
でも装着してしまえば楽である。
これをしている間は痛くない。
あの微妙な鈍痛からさよならできる。
でも、この足で靴は履けない。つまり、一日の大半を占める会社の時間に、私の足はシクシクと痛むようになってしまった。
あと、あまりにも違和感がありすぎて睡眠中にも使えない。
早急にもっと私にフィットした、快適なサポーターが必要である。
親指を常にまっすぐに保つ装置がほしい。鈍痛といえど、常にある痛みはストレスになる。
その夜、私は苦肉の策としてティッシュを丸めてサポーターを自作した。ティッシュは何にでもなる。鼻セレブは非常食にもなるもんね。ティッシュありがとう。
退勤後、私はドラッグストアに向かった。
新しく買ったサポーターは申し分ない。
親指が伸びて気持ちいいし、これなら夜も着けたまま寝れそうである。
でもやっぱり、私には大きい。
小指がサポーターに埋もれて出てこない。
これでいいのか。なんかもっと強烈に指を外側に向けてくれる装置が欲しい。骨折した時に添える金属のように、外に向かう形状記憶の金属に指を括り付けたい。
病院に行くべきか。でも、見た目で言うとそこまで深刻な外反母趾ではないのだ。
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