想像していなかった未来
子どもの頃の私。
3歳頃、親戚の人が、私に人形をプレゼントしてくれた。
私は、それを「いらない!」と投げ捨てた(らしい)。
人形(=人の形のもの)は好きじゃなかったようだ。
一方、動物のぬいぐるみは好きで、クマのぬいぐるみは、どこに行くにも持って歩いていた。
小学生の時は、学研の「科学」を愛読。
学校からの帰り道は、お気に入りのワンコのところに寄って、遊んで(ワンコに遊んでもらって?)帰宅していた。
中学校~高校での得意科目は理科。一番好きだったのは生物。
理系である。そして進学した先は、理学部生物学科。
そして新卒での就職先は、理化学機器の会社だった。
人よりも、動物が好き。生物が好き。科学が好き。
人よりも、モノが好き。機械が好き。レンチやドライバーを使うのも抵抗ない。顕微鏡も好き。情報処理の勉強も好き。
家庭科よりも、技術科の方が好き。
そんな私が、今は保育士となり、保育の仕事をしている。
毎日、子どもとハグして、遊んで、お世話して。
おかしいなー?
人があまり好きじゃなかったはずなのに。
家庭科(保育も含まれる)は、興味はなかったはずなのに。
私は理系だったはずなのに。
5年前の自分には、想像できなかった、現在の私。
なぜ、現在の私になった?
それは、子どもとハグして、遊んで、お世話する日常で、
私が子どもから、たっっっっっっくさんの癒しを受け取っている、
この感覚が、私には必要だったから、と今は思っている。
人との間に感じる、ぬくもりや、愛や、柔らかな肌の感覚、優しい声色。
満たされている感覚。愛されているという実感。これで良いんだという感じ。
そういったものに対する、欠乏感が私を保育の仕事に導いたのかもしれない。
私は、保育の仕事を通じて、「お世話」を子どもに与えて、癒しを受け取っている。
今、私は想像していなかった未来を生きている。
今後の未来はどうなるのか?
これからもしばらくこの状況が続くのか、それともまた、想像していなかった未来にチェンジするのか?
どちらの未来だったとしても、楽しみだ。
今、想像していなかった未来を楽しんでいるから。