パラパラとかしっとりではなく、炒飯がおいしい理由は玉子にあった
チャーハンはパラパラ系がおいしいのか、それともしっとり系がおいしいのかはよく議論されることだけれど、僕が思うに両方おいしい。
町中華のチャーハンはだいたいがしっとり系だ。なかにはしっとりとパラパラの中間のようなところもあるが、おいしければどっちでもいいように思う。
パラパラ系で有名なのは本駒込の兆徳さんだ。ここのチャーハンを食べれば。パラパラ系チャーハンがなぜうまいのかがよくわかる。
こちらのお店、醤油味の普通のチャーハンと塩味の玉子チャーハンがあって、多くの人が注文するのは玉子チャーハンだ。
黄金色に輝いている。
こちらのチャーハンがおいしい理由はいろいろあるんだけれど、僕が思うのは溶き卵ではなく、玉子をそのまま鍋に投入している点だ。
兆徳では、チャーハン一食分に玉子を2個使う。最初、中華鍋に油をなじませ、そこへ玉子を2個投入。このとき、玉子はそのまま投入される。つまり、溶き卵ではないというのが重要な点だ。
少し火が通ってきたら、そこへご飯を投入。鉄製のお玉で、ご飯をつぶり、玉子とよく混ぜ合わせるのだ。
玉子の白身と黄身の旨味を両方味わえるのがおいしいチャーハン
僕は、以前、テレビ番組が行ったおいしいチャーハンについての座談会というのに参加したときに玉子を溶くか、そのまま使うかでチャーハンの旨味はそれぞれ違うのだという話をしたが、あまり耳を傾ける人はいなかった。
溶き卵でチャーハンを作った場合は、玉子の味は1種類となる。それに対して、溶かずにそのまま使った場合は玉子の白身と黄身の2種類が味わえるのだ。
好みの問題もあるだろうけれど、おいしいチャーハンだとされている店は白身と黄身の2種類が味わいえる。もっともそのことに注意しながら食べないとよくわからないのだが、もし今度チャーハンを食べる機会があったら、よく見てほしい。
僕の好きなしっとり系のチャーハンといえば、浅草にある「あさひ」のチャーハンだけど、ここも白身と黄身が分かれている。
美味しいチャーハンは玉子が2種類味わえる。僕はそう思うのだが、いかがだろう。