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「未亡人中華」から「婿中華」へ。これからの町中華の未来を切り開くのはどっちだ

町中華について原稿を書き始めたのが2014年なのだが、このときいろいろな町中華をめぐりながらわかったのは、町中華は永遠にあるものではなく、どんどん減っているということだった。僕と北尾トロは閉店を続ける町中華を目の当たりにして、これはいまのうちに行っておかなければという危機感があった。

店が終わってしまう理由は経営者の高齢化だった。店主である夫に先立たれたのだが、その後、奥さんが店を継いでいるというケースはとても多かったのだが、僕はそういった営業形態を「未亡人中華」と呼んでいた。
残された奥さんひとりで切り盛りをしている未亡人中華の多くはしばらくすると廃業することになる。後継者がいないからだ。

逆に店主が女性でそこに婿としてやってきたという「婿中華」は、数は少ないがけっこう続いている。

今回うかがった行徳の「山ちゃんらーめん」も婿中華だ。この店については知ってはいた。それは自由国民社から出た『町中華名店列伝』にこの店が載っていたからだ。僕も原稿を書かせてもらった『町中華名店列伝』だが、山ちゃんらーめんについて書いたのは西益屋ハイジさんだ。

「町中華名店列伝」(自由国民社)

今回は、ハイジさんに誘われてやってきたわけだ。ちなみにこのお店「山ちゃんらーめん」という店の名前からするとラーメン専門店のように思ってしまうが、立派な町中華だ。こういうお店はけっこうある。
というわけで、行徳の山ちゃんらーめん。


左が店主の長谷川さん。右が私ですね。

こちらのお店、店主の名前が長谷川さんなんだけど、奥様のお父様が初代。山口という名字から山ちゃんらーめんになったんだそうだ。先代はとにかくやり手だったようだ。

さて、お料理をいただきながら話を聞いた。こちらのお店、定食類も充実していて、お昼時はランチメニューも用意されており、近隣のサラリーマンやOLさんたちでいっぱいだ。

でも、ランチメニューではなく、飲みでございます。そうそう、『町中華で飲ろうぜ』にもこのお店は登場している。
というわけで、旨辛レバー焼き。めちゃくちゃうまい。

オニオンスライス


餃子

どれもうまいね。ってことで、締めはもやしそば。うまうまでございます。


もやしそば

いやぁ、また訪問したいお店。

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