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喧嘩&解約!シンガポールで家探し!前編

今回はシンガポールの家でどんな問題が起きたか述べます。

先に言っておきますが、夢や仕事の前に、安心して暮らせる家がないと、安心して働けないんですよ。海外に行くと、その「安心して暮らせる家」をまず自力で見つける必要があり、それが一番最初にすぐに見つかる訳ではないんですね。海外勤務にあたって、駐在員でずっと暮らす家が用意されていない限りは、この問題に必ず直面します。

なので、会社が用意したテンポラリーハウスを出た後、海外で家探しを失敗して、その後どうやって立ち直ったか、前半後半に分けて記します。


1. 初めてのルームシェア

同僚の協力もあり、無事住宅は見つかりましたが、
シンガポールの住宅は割高なので、シェアハウスでも都心だと家賃が19~23万くらいしました。実質私の部屋は家賃20万でShophouseというシンガポールの長屋をリノベした物件に住みました。Figmentというクリエイティブコミュニティやイベントスペースも経営しているサービスアパートメントです。

SHOPHOUSEの建築と、家具やアートが素敵な物件です。防音性は期待しないでほしい。


ここの一番良いところは、住人同士のコミュニティづくりのために、イベントスペースで定期的にイベントが開催されるところです。
また、シンガポールの伝統的な建築、アート作品、様々なデザイン家具の中で実際暮らすことができます。

共有リビングには素敵なデザイン家具が揃っています


私の物件は自分を含めて6カ国のルームメイトで構成されており、ドイツ、オーストラリア、イギリス、シンガポール、インドネシアの方々と暮らしました。
つまり、1フロアを6人でシェアしており、寝室は別々で、あとはバストイレのユニットが3つ、広めのキッチンとパントリー、リビングが共有となっていた間取りです。

実際、飲み会やイベントでは多くの国の人と話せて、とても順調な滑り出しでした。

イベントの様子

2. 日本人が海外で暮らす苦労

問題は、実際に暮らしてみてたくさんのことが分かりました。

まず、概ねシンガポールの住宅は壁が薄いです。
理由は年中暖かいため、防寒の必要もなく、地震も起きないため日本ほど堅固な作りになっていません。

その結果防音性も低く、特に古い建築のショップハウスだと防音性は皆無なので、共有ルームや隣の部屋の音は丸聞こえとなります。

またシャワールームとトイレも3つあるとは言え共用なので、あまりゆっくりした気分で使うこともできません。

ショップハウスだとこのようにヤモリや蟻がお出ましする可能性も高い

個人的なアドバイスをするなら、今まで海外でルームシェアをしたことがない人なら、初めて海外で働くときに大人数でルームシェアをすることはあまり勧めません。特に30代以上の人は。20代前半〜半ばの若い人ならまだいいかもしれません。

可能なら1人暮らし、シェアするなら2−3人までの方がいいでしょう。

というのも、日本人は基本的に静かに暮らすので、シェアルームの様々な騒音に悩まされることになります。「外国人のルームメイトに注意する」ということすら結構勇気がいるので、注意する度胸がない限りは「我慢」するという形になります。

大概、海外で働きたいという日本人は、日本では当たり前のように住宅の環境やインフラが整ってるので、海外での住宅問題について想定できず、
実際現地で悩むことになります。

つまり「会社が家を用意しない限り、あるいは自力で家賃補助や不動産と交渉しない限り、日本より快適な暮らしができるということは有り得ない」と考えてください。

もしくは、上記のことをしないまでも、「ボロ家でも色んな国の人と住めて楽しいぞ〜!」というマインドを持ってれば大丈夫です。

この山を越えるか楽しめない人は、才能や仕事の云々の前に、まず海外で暮らすことができません。

3. 洗濯機と乾燥機でルームメイトと内戦勃発

問題の洗濯機と乾燥機

ルームメイトも良い人で、私も最初はワクワクしてましたが、
「良い人」であることと、「生活スタイルが一緒」は全く別の話です。

私を最も悩ませたのは、「夜中の洗濯機と乾燥機がうるさい」ことでした。ちなみに私の部屋は一番洗濯機から離れてましたが、それでも慣れるまで耳栓をしないと寝れませんでした。

ただしこの洗濯機問題は、6人暮らしだったせいもあります。洗濯機と乾燥機が1台しかなく、その上乾燥機が古くて、乾燥に時間がかかった為、夜中に回さないと間に合わないことも人によってはあった為です。

あと体調を崩して寝てても、リビングから爆音の音楽が聞こえてきたり、大声の話し声が聞こえたりして、ゆっくり寝れない時もありました。

パントリーやキッチンにも蟻が大量発生したり、シャワーの使い方が綺麗ではない人もいたので、もうこれは残り5ヶ月ここの暮らしは耐えられないと思い、騒音についてまずこの部屋を管理しているマネージャーに話し、マネージャーづてに注意してもらうことにしました。

これが内戦の火種になります。

4.「もう今日は帰れる気分ではありません」 部屋を解約

滞在した部屋。壁紙が派手すぎて、毎回友達と電話すると「どんな家住んでんの?」と聞かれた。

マネージャーから夜中の洗濯機についてWhat upのグループで注意してもらうと、マネージャーなしのグループの方に、イギリス人のルームメイトからメッセージが来ていました。

「私は、一番洗濯機に近い部屋ですが、今回の深夜の洗濯機についてマネージャーに不満を言ったのは、私ではないです。うるさいと思う人は、耳栓をして寝れば良いのではないでしょうか。私もそうしています。またこう言った問題は、マネージャーにいうのではなく、当人同士で話し合うべき問題ではないでしょうか?」

そうするとオーストラリア人が「Agreeeeeeーー!!(同意)」と言い出して、
私は仕事中にこのチャットを見たので、もうオフィスで顔面蒼白です。

私からすれば、当人同士でこういった不満を直接言い合うと揉めると思ったため、マネージャーづてに伝えたのですが、それが完全に裏目に出ました。

私の感覚では、「単純に夜中に洗濯するのをやめて欲しかっただけ」という感覚ですが、彼らは「発言に責任を持つべき。何か問題がある時は、住人同士で直接話し合って解決するべきであって、マネージャーは住人ではないので、関係ない」という考えのようでした。

あと、彼らはとにかく「話し合いをしない」ということが嫌だったのと、
イギリス人の子からすれば「一番洗濯機から部屋が近い私が文句を言ったみたいに見えるのではないか」とみんなに疑われるのが嫌だったようでした。

このメールを送ったイギリス人は、私にとても親切な子だったため、確かに彼女に濡れ衣を着せる訳には行かないと思い、
「マネージャーにチクったのは、私だ」と正直にワッツアップで言いました。

そして今までの鬱憤も正直に言いました。

「理由は、すでに耳栓をしてますが、痒くてつけてられない時、外れてしまう時もあります。そうなるともう寝れない。まず、テレワークの人が日中に洗濯と乾燥をすまして、テレワークできない人に夜の時間を譲りませんか。それでも夜中に回さないと間に合わないならしょうがないと思います。

また、こう言ったことを正直にいうのは非常に勇気がいることです。私は、英語も流暢ではないですし、皆さんと揉めたくなかったため、マネージャーにまず相談してしまいましたが、それが結果的に皆さんを不快したなら謝ります。

なので、私が勇気を振り絞ってこの発言をしていることも理解していただけたらと思います。
今日はとても帰れる気分ではないので、気持ちが落ち着いたら、直接お話しさせてください。」

会社の先輩がくれた高性能耳栓

と、5カ国相手にキレてしまった後、ストレスで会社の仕事も手につかなくなり、早めに仕事を切り上げて、その日に予約したホテルに宿泊しました。

帰り道、会社の前にマリーナベイサンズがあるんですが、公園にちょうどいいベンチがいっぱいあるので、ベンチに座って、マーライオン見ながら気持ちが落ち着くまで大泣きし、ホテルに戻ってからも仲の良い先輩と電話しました。

この時にマネージャーに連絡し、部屋の解約を申請しました。

つまり次の家が決まってない状態で2ヶ月後(最低契約期間)解約を申請した、ということです。
中々痺れるスケジュールですが、こうでもしないと脱出できないと思いましたよ。


この出来事が、私が出向中に最もストレスが大きかったことです。

次の後半の記事で、ルームメイトの反応や、結局次の家をどうしたかを記します。



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