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医学物理士の日常

医学物理士って毎日何やってんの?って話。

残念ながらマイナー職ゆえか、放射線科の専攻医や若手の放射線技師にさえ聞かれる質問である。

その答えとしては、1日の業務時間の8割はパソコンの画面にむかっている。あとの1割が現場での測定作業、残り1割は医師の雑談相手(当社比)。

まぁあくまで一例であって、働いている施設によって細かい事情は違うだろう。例えば大学病院勤務だと臨床業務以外にも学生指導や研究活動、そして数多の不毛な会議への出席、教授のむちゃぶり、事務雑用もろもろがある(自経験に基づく)。それでもやはりモニターの前でぱちぱちやっている時間が長いというのは共通かと思う。

そんな多くの時間画面の前で何やってんのってわけだが、たいていの病院勤務の医学物理士がやっている仕事の1つが治療計画の作成である。専門的なことはさておき、この治療計画には1件数時間はかかる(もちろん症例や経験値にもよるが)。症例数が多い施設だとほぼこれをしているだけで1日が終わることもしばしば。その治療計画の合間を縫って測定データの解析したり、論文読んだり書いたり、面倒な事務書類の作成したり、あれしたりこれしたり、といったところだ。

人相手というより機械相手という色が強い職種なので、ある程度自分で自分の仕事のスケジュールはコントロールできる。私のような黙々と自分のペースで仕事を捌いていくのが得意な人には向いているのかもしれない。逆に病院勤務であるが普段の業務で患者さんと直に接することは皆無なので、医療従事者としてそれがないと仕事のやりがいを感じられないという人もいるだろう(実際にいた)。性質的には医療従事者というより理系研究者のような働き方がイメージとして近いかもしれない。研究室と違って勤務時間はしっかりと決められているが。

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