論文投稿先の選び方
前回の研究の話に関連して、今回は論文の投稿先の選び方について。
一流の先生方なら赤色や緑色の雑誌への投稿を真っ先に考えるだろうが、筆者おっさんの臨床しながらの個人プレイの研究ではそれらは無謀である。自分の研究の質が悪いと思っているわけではなく内容のインパクト的に。
そうは言うものの、労力と時間と金をつぎ込んだ研究成果である。名前を聞いたことなくてもインパクトファクターが低くてもいいので、できるだけ優良雑誌に出したい。いわゆるハゲタカ雑誌は避けたいところである。
それではどうやって投稿雑誌を決めているのかを紹介したい。例によって自称研究者である筆者のやり方になるので、一流の先生方の考え方と相違があるのはご容赦いただきたい。
STEP1. オープン雑誌かサブスク雑誌か
どちらを選ぶのか学術的な良し悪しはあるが、私の場合は何よりその時に十分な出版費が確保できるかどうかで決めている。サブスク雑誌なら論文がアクセプトされた後に著者側に費用がほぼかからないのに対して、オープン雑誌なら出版費に20~30万円程かかる。お金がなければサブスク雑誌一択になる。
STEP2. 関連論文の雑誌をピックアップ
自分の論文で挙げた引用文献の掲載雑誌を調べる。そこから自分の内容に近いジャンルやクオリティの論文がどのような雑誌に載っているかをリストアップしていく。さらにインパクトファクターや投稿費など情報を加えて、それをもとに狙えそうな雑誌の候補を吟味する。
STEP3. ハゲタカ雑誌でないかチェック
有名雑誌以外で探すときにこれが難しい。ハゲタカチェックサイトも複数利用しているが、それらの結果もどこまで信用できるものか、不安は残る。個人的には候補雑誌に掲載されている記事を内容に関係なく沢山見てみて、著者が特定の国の人に偏っていないか、アクセプトまでの期間が極端に短くないか、Special Issueが多過ぎないかなどを判断基準にしている。
STEP4. 自分の内容が適しているか
自分の論文が雑誌側の求める内容と合っていなければ、レビューへ回る前にエディターキックされてしまい時間の無駄になる。どの雑誌サイトにもAimやScopeといった項目欄にその雑誌が好物とするトピックスが記載されているので必ず確認しておく。雑誌側が特に力を入れている分野が書いてある場合もあるので、それが自分の内容に合っていればそこは狙い目である。
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まぁ迷いなく有名雑誌に投稿できるような研究成果を出すのがベストなのだろうけど。