医学物理士になるには
まずは医学物理士の資格をとりましょう。筆記試験に合格し、一定期間の経験を積めば認定されます。受験資格や認定資格の条件はいくつかあるので最新情報は医学物理士認定機構のページで確認すべし。以下は2022年時点での話です。
筆記試験ですが、現在では基本的に大学院修士課程を修了することが受験資格の1つになっています。修士の専攻については、医学物理学だけに限定されているわけではなく、理工系修士や放射線技師系修士と幅広く設定されています。理工系といってもどこまでの分野が対象になるのかわかりませんが、私の周囲では保健学科や物理学科卒業以外の学科出身者もいるのでそれなりに門戸は広いのかなと思います。
資格取得するためにはこの試験合格に加え、医学物理にかかわる実務経験が必要で、医学物理の教育なり研究なり臨床なりの経験を一定年数を積まなければなりません。放射線技師として経験があるとか、所属大学の病院等で経験を積むとかが一般的かと思われます。必要な年数は修士卒なら3年ですが、最近では大学院に認定医学物理士コースを設置しているところもあり、そこの修了者だと必要な経験年数は少なく設定されています。
さて苦労の末(?)医学物理士の資格を取得したら、すぐに医学物理士として働けるかと言うと、そう簡単でないかもしれません。というのも、医療機関からの医学物理士の募集は現状極めて少ないです。医学物理士の求人は医学物理士会のページで案内されているので、気になる方は見てください。
では世の多くの医学物理士はどうやって就職したのかというと、私が見てきた中では所属する大学院から大学病院またはその関連病院へ斡旋してもらうというのが一般的なルートでしょうか。あるいは医療職でなく、研究職かメーカー職の医学物理士で働く方もおられますが、まぁこちらも募集は多くないですね。
国内の公募が少ないのなら思い切って海外施設のポストを探すという道もあるかもしれません。これは筆者も試したのですが、臨床経験があれば日本の医学物理士資格でも受け入れてくれる施設やポストもあるにはあります。このあたりはまた別記事としてお話させていただければと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?