AIツールで論文の英文校正
この半年間に自分の論文を2本ほど書き上げたのですが、昨今ChatGPTなどAIツールが流行っているようなので、それでどのくらい論文執筆が捗るのか使ってみました。
因みに、流行りを受けてか既に多くの雑誌では投稿規程にAIツールで文章自体を作成した場合はその旨を理由とともに論文末尾に記載するように指示されており、AIに丸投げして論文を作らせる使い方は宜しくないようです。私もあわよくばと思い、ほぼゼロ状態からも試してみたのですが、その時は存在しない引用文献が出てきたりしてわりとはちゃめちゃでした。
ということで、一旦自分の下手な英語で書き上げた後、2本のうち1本はChatGPT、もう1本はDeepL Writeを英文校正の目的で使いました。いずれも無料版です。以下あくまで凡人筆者おっさんの感想です。使ったのが2023年現在ですので、それから機能が進化している可能性はご容赦ください。
1. ChatGPT
初めてだったこともあり、思ったように校正してくれるプロンプトを書くのに時間かかりました。かなり細かくプロンプトで指示しないと文章自体が大きく変わってしまい、論文らしくない表現や意図しない内容になってしまいました。自由度が高い反面、作業効率はうまいプロンプトが書けるかどうか次第ですかね。
加えて放射線治療、医学物理など具体的なキーワードを入れても、例えば治療計画「treatment planning」は「treatment schedule」に修正されるし、専門的な内容には限界がありそうです。結果的にプロンプト書くのと出力された文章の吟味にそれなりの時間がかかる破目に。
2. DeepL Write
そもそも文章校正用のツールなので使い勝手自体はいいです。コピペするだけで校正した文章が出てきてChatGPTのようにプロンプトに悩むこともないので、時間的には早く作業できました。
逆に細かい指示はできないので、やってくれるのは文法校正の範疇です。学術向けとか文体の設定はできますが、原文の意味や表現がおかしくても、それら含めて直してくれるところまでは期待できません。論文を書き慣れている人が文法の修正や文章のブラッシュアップに使うくらいがちょうど良いといった印象です。
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まぁいずれの場合も筆者の原文の英語がひどいという事実は否定できませんが。AIツールのおかげで論文書くこと自体が楽になったとは感じませんでしたが、少なくとも文法的なエラーはかなり減らせたので、これからも積極的に使っていこうとは思います。
そういえば少し前のIOMPウェビナーではChatGPTの内容がありましたが、国内学会とかでも医学物理士のためのAIツール活用法みたいなセッションがあってもおもしろそうですね。
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