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医学物理士のリモートワーク

 随分と更新が滞っておりました。この一月は某研究費申請をはじめ複数のペーパーワークに忙殺されておりました。いつも楽しみに待ってくれている読者の方々には申し訳ない。(え?そんな人いない?)

 申請書や論文作成は自分のパソコンさえあればどこでもできるのだから、騒がしい院内でやるより、自宅のような落ち着いた環境でやりたいところ。待てよ、普段の臨床業務もほぼデスクワークだからどうにかしたら在宅勤務ができるのでは?と怠慢で引きこもりの筆者おっさんは考えていました。

1. 治療計画業務
 私が非常勤している大学では教育用の治療計画装置の端末にはリモートでつなぐことができるので、自宅どころかネットワークがあればどこからでも治療計画ができるようになっている。同じように病院の計画装置につなげられれば、家に居ながら臨床の治療計画もできるはず。放射線診断の遠隔読影のように、遠隔治療計画が普及してもいいのではと思ってしまう。

2. リニアックQAQC業務
 私の外勤先ではそこの技師さんが別日に測定しておいたQAの結果を、私が週一回の勤務日に確認させてもらっている。つまり測定は現場の技師、結果確認は医学物理士という運用でQAQCを行っていれば、何か問題がない限りその医学物理士は現場に出ずに仕事が進められる。メールで結果送ってね、と伝えておけば家から確認することなんて余裕でできる。

結論:(物理的には)在宅勤務やろうと思えば可能!

 ・・・

 まぁ実際のところ医師や技師らとの現場での日々のコミュニケーションが必須なので、上の結論は強引な話です。治療計画で言えばJASTROが遠隔治療計画ガイドラインを出していますが、少なくとも私の周りでそれを実施している施設はないですし、ましてや在宅勤務している医学物理士なんて聞いたことないのが現状です(例外でメーカー勤務ならあり得るか?)。

 とは言え、在宅というのは言い過ぎではあるが、自験例から医学物理士は他の医療職とは違い、ある程度の業務はリモートワークもできる職業かと思う。将来的にフレキシブルな働き方ができれば、個々の医学物理士がもっと臨床も研究も活躍の場を広げることができるのではと愚考しています。

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