医学物理士の外勤業務
筆者は現在勤務する地方病院とは別の病院にも非常勤として週1回勤務させていただいている。いわゆる外勤というやつだ。
今の勤務先もそこそこ田舎に位置しているが、外勤先の病院はそれよりさらに郊外にある。公共交通機関が乏しいのと都心から離れすぎているということで、大学病院の多忙な医学物理士の先生らは行くのを躊躇ったようだ。そこで私に声がかかったというわけである。勤務先の病院から長閑な国道を法定速度で1時間ほど。週1回のドライブがてら気分転換になるので悪くはない(眠いときはガム噛みまくりな)。
外勤先でのメイン業務はIMRTの治療計画である。それ自体は何てことない普段やっていることだが、自施設でやる時との大きな違いは、何と言っても外勤の時間内にそれを完了させなければならないということであろう。自分の施設でIMRTの治療計画を立てるときは少なくとも数日は猶予があるので、時間をかけて自己満足レベルの細部までこだわるーなんてこともできるが、外勤先ではそうはいかない。仕事量が多い日には変なプレッシャーを感じずにはいられない。
もちろん治療計画以外にも医師や技師からの技術的な相談に乗ったり、時間があれば一緒に現場の測定業務もさせてもらっている。外勤先では自分の施設にはない機器やソフトウェアも使えたりするので、これは経験としてありがたいことだ。他施設の先生方との情報交換や雑談も貴重な時間である。
さて、このような外勤(バイト)をしている医学物理士が国内でどれくらいいるのかはわかり兼ねるが、数少ない専門職だからこそ潜在的な求人は多いと感じている。ただ、少なくとも私の周囲では公募でバイト枠が出ることはなく、基本的に内々で決められている。実際に筆者のおっさんはありがたいことにこれまで複数の施設から声をかけて頂いたことがあるが、どれも大学の教授からの紹介か、その施設の顔見知りの先生からの直接連絡かのどちらかである。外勤に限らず今後複数の施設で経験を積みたいと考えているのであれば、大学や周辺病院の先生方と良好な関係を築いておくことは大事な営業活動かもしれない。学会発表や研究活動で成果を出すのも周囲の評価につながるので然りである。
ちなみに・・・私の今の勤務先はバイト禁止なので、外勤は派遣扱いになっている。残念ながらバイト代はもらない。
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