こういう人は医学物理士に向いてそう
どんな職種にも人によって向き不向きがあるかと思う。ハッサンであればバトルマスター、チャモロなら賢者といったように相性は大事である。
ということで、筆者が勝手に思っている「こういう人は医学物理士に向いているかもしれない」って特徴を挙げてみた。もちろん医学物理士だから皆がこういう人ってわけではないです。あと臨床現場で働く医学物理士をイメージしているので、教育や研究メインの方とは事情は違うかもしれない。
1. 黙々と作業できる
以前の記事でも書いたが、何にするにせよパソコンに向かっている時間が長いので独りで黙々淡々と仕事をすることが好きな人にはいいかもしれない。現場の測定業務でも単調で時間のかかる項目も多いので、そんな(退屈な)仕事にも集中できる精神力があればなおよい。しかしだいたい睡魔がやばい。
2. 自分で仕事の管理ができる
他のコメディカルなら医師のオーダと患者の時間に合わせて毎日の仕事を捌いていく感じだが、医学物理士の場合、日々の仕事でこの時間に必ずこれをやらないといけないという場面は少なく、それよりも一定の決まった期間の中で完成させる仕事がほとんどである。例えば治療装置の品質管理業務であれば1ヶ月の間でやるべき項目が決まっているが、その1ヶ月の間のいつ実施するかは基本的に自分次第である。どの仕事を優先的にやるのか、どう効率的に進めていくのかなど自分で管理しなければならない。逆にある程度仕事をコントロールできるのでわりと好きな時に休みはとれる(繁忙期を除く)。
3. 自分で考えて判断できる
よほど大規模なセンターや大学病院でない限り、1病院に医学物理士はせいぜい数人いたらいい方である。同じ職場に先輩や上司がいっぱいいて何でも聞けば教えてくれるといった状況はなく、数人が独立して殺伐と(?)業務をしているのが日常である。何か問題に直面したときは、もちろん数少ない同僚らにも意見は聞くが、基本的には自分で考えて対処していかないといけない。ベースとして知識と経験が必要になってくるところではあるが。
4. コミュニケーションも余裕
いくら黙々と機械相手の仕事していることが多いとはいえ、やはり治療チームの一員として医師、放射線技師らと一緒に仕事を進めていかなければならない。彼らとの良好なコミュニケーションは非常に重要である。個人的には飲みニケーションが好きだが、親しき仲にも礼儀ありということを忘れてはいけない。
5. 英語に抵抗がない
何も医学物理士に限ったことではないが、論文やガイドライン、機器のマニュアル、国際学会など英語で情報を得なければならないことは日常茶飯事である。そもそも放射線治療機器関連のハードもソフトもほぼ全て海外製品で中身は英語表記である。近年は翻訳ソフトでそれらしい日本語に変換してくれるらしいが、専門的な分野なのでその精度は実にあやしい。
6. コンピュータスキルがある
普段の業務で測定データの解析やシミュレーション計算などを行う機会が多いので、それなりの情報処理知識やプログラミングスキルをもっていると重宝される。これは臨床だけでなく研究でも生かせるので医学物理士としてかなりアドバンテージがあると思っている。ちなみに筆者はGeant4スクールに参加したけどついていけずに挫折したレベル。
ぱっと思いつくのを挙げてみたら、結果として理系研究者のような特徴になってしまった・・・。