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医学物理士ランニングコスト

 医学物理士の資格は取得後5年毎に更新が必要である。この更新には一定の業績単位数と審査料が求められるので、資格維持には多少なりとも費用がかかる。詳しくは医学物理士認定機構(JBMP)のページを。

 では年間にしてどのくらいの額になるのか?業績単位の取得ルートによって変わってくるが、市中病院勤務で講習会参加を主な単位取得源にしている医学物理士を想定して計算してみた(2023年度時点)。

1. 更新審査料
 そもそもの審査料として必ず25460円かかる。年間で割ると5092円。治療専門医学物理士なら上乗せ価格35920円(年7184円)。

2. 学会費
 更新するには日本医学物理学会(JSMP) or 日本医学放射線学会(JRS)の正会員である必要がある。JSMPの会員が大多数だと思われ、その年会費が10000円。

3. 単位取得費
 単位取得の方法はいくつかあるが、一部の講習会は更新のために受講必須になっている。その中で比較的安価で受講し易いのが、毎年秋に開催されているJBMP放射線治療品質管理講習会・医学物理講習会であろうか。その参加費は10000円。1回10単位×5年間受講で50単位になるので、更新の最低単位である60点のほとんどをカバーできる。

 なお、残りの10単位は自施設で診療報酬の施設基準の届出に自分の名前を入れてもらっていればそれで取得できる。そうでなくとも、5年の間に何回か学会や他の講習会に参加すれば容易に達成できるだろう。

結果:上の条件で資格維持費は年間25092円!月額2091円!!

※更新のために最低限の講習会だけを受講しておけば良いとかいったことを意図するものではありません。現実は学会現地参加で交通費+宿泊費、講習会あれこれ参加、JASTROJCMP会費諸々で遥かに多い額を使っている人が大半だと思います。

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 さて、この維持費を勤務先が助成してくれるか?はたまた自腹か?

 複数の病院で勤務してきた私の経験だけで言えば、一定の上限額までなら病院側が出してくれるケースが多い。例えば、講習会の参加費に年数万円や資格更新料の半額を職場が負担といった感じだ。まぁ足が出る分は自分への投資と学会への貢献だと信じて、時間と財布が許す限り興味ある学会や講習会には参加するようにしている。

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