[英國暮らし]イギリスのクリスマス・生木のクリスマスツリーを買ってきた
すっかりご無沙汰しています。今年のイギリスは秋がとても長く、ハイゲージのニット+トレンチコートをはおっただけで過ごせる期間が2ヶ月くらいあって、秋が大好きなわたしとしてはとても良い日々を送ることができました。そうこうするうちに、もう12月! オックスフォードはブロード・ストリートでのクリスマス・マーケットもすでに2ターン目に突入。わがやでは、クリスマスツリーを買いに行くことにしました。
クリスマスツリーのある暮らし
ひとり暮らしが長かったせいか、クリスマスツリーを家に用意するという発想がこれまでありませんでした。何年か前に買った無印の木でできた20cmくらいの卓上ツリーを飾るくらい。でも、11月なかばにロンドンに行って、いろいろなデパートですてきなクリスマスツリーを見ました。シックなもの、キラキラなもの、どれも魅力的です。
でも、わがやは2ベッドルームのフラット。1年しかいないし、どうかなあと思っていたころ、シティセンターでネットに包まれた大人ひとりぶんぐらいあるツリーを肩に背負ってわしわし歩く子連れのお母さんを目撃。え、もしかして車とかなくてもあんな大きなツリーが運べるの? そんなとき、オックスフォードシャーの誇る世界遺産、ブレナム宮殿ガイドを長年つとめてらっしゃる宮下ゆめ子さんのつぶやきで、クリスマスツリーの販売を知ります。ドイツ出身のアルバート公から贈られたツリーがきっかけで、宮殿内に代々植えられることになった由緒正しいツリーとか。むしろ1年しかいないからこそ、これは、行くしかなのでは?
いざ、クリスマスのブレナム宮殿へ!
さて、ブレナム宮殿へはオックスフォード中心部からS3 goldもしくはS7のバスで20〜30分ほど。5月にジャウスティングを見に行って以来です。イギリスの文化施設ではおなじみ「1回買うと年パスになる」制度があるので、入場だけなら無料。だけどいまは盛大なクリスマスイベント中。年間パスは使えますが事前予約が必要(+£3.50/土日は年パス利用不可)とのことで、急に思い立ったのもあり予約完売。今回、宮殿は雰囲気だけ楽しみつつツリーを買うのを第一目標にすることにしました。
さて、ブレナムパレス駅でバスを降り、目の前の大きな門の前にさっそく巨大なツリーが立っています。門をくぐって駐車場を横目にメインエントランスまでまたどんどん歩く。途中で係の人にツリー売り場を聞くと、エントランスをくぐる少し前に右折して、Estate OfficeとかWoodstock Gateとかいわれる方へ行くといいそうです。見たところ「ツリー売ってます!」みたいな看板はなし。
すっかりお祭りムードの宮殿
宮殿内では毎年違ったテーマのデコレーションが楽しめます(今年のテーマは「ネバーランド」)。野外ではクリスマスマーケットや、光の演出イルミネーティッド・トレイルやスケート場、観覧車やメリーゴーランドも出ていて、いつもは広大とした敷地に、整然とした庭園が美しい宮殿が、家族みんなで楽しめるわくわくワンダーランドに変身していました。
まずは屋台飯を食べ、ギフトショップを覗きます。近隣一帯にくわしくなってきたいま、ここのギフトショップがいかにめくるめく素敵な品物が並んでいるかよくわかります。ちょっとしたプレゼントも買えるし、地元の名産品もある。すっごく悩んでクッキーのオーナメントをひとつと、ローカルブルワリーのビールなどを購入しました。
いざ、ツリー売り場へ
さっき教えてもらったとおり、ギフトショップを出てそのまま湖沿いにどんどん歩いていきます。前回はあまりに広大すぎて回りきれなかった(そして今回も垣間見た程度ですが)お庭の一部が遠くから眺められて、あらためてその広さにびっくり。どこまでつづいているのか、まさに果てしない……という感じです。
そんなこんなでエステート・オフィスに到着。手前に駐車場があり、ツリーを持って車の上に乗せている人もいます。絵本とかで見たことあるやつ……! 帰りバスだけど、大丈夫かな。そんなことを考えつつ、とうとうツリーに対面しました。
ツリーのサイズは4フィート(約121cm)から
さてこの売り場では、朝に宮殿で伐りたてほやほやの新鮮なツリーが売られているそうです。木の種類としては2種類ありました。
ノルウェー・スプルース(ヨーロッパトウヒ)
育つのが早い、香りが良い、明るめの緑ノードマン・ファー(クリミアモミ)
ゆっくり育つ、葉っぱが落ちにくい、暗めの緑
サイズは4ft(約121cm)から、大きいものでは8ft(約243cm)までありました。お値段は4ftでスプルースが£26(約4980円)、ファーが£40(約7613円)。ファーの方が1.5倍くらいするんですね。
バスで持って帰らなきゃいけないし、はじめてで扱いも慣れていないので、なるべく小さいもの……と思っていたんですが、夕方だったせいか3フィートサイズは見当たらず(来週ならあるよとのこと)、4フィートも1、2本ですぐ売れてしまい、小さめの5フィートのものを検討することにしました。見た目の印象ですが、ファーのほうはAラインスカートのように裾に向かって広がっていて、枝ごとのボリュームもふわっとしています。いっぽうスプルース(唐檜)は比べてしまうとシュッとしていますが、香りがいいらしいと聞いていたので、針葉樹の香り好きとしては惹かれるものがあります。葉裏がミントグリーンぽいものもあり、シルバーリーフ好きにも刺さります。
きみに決めた!
さんざん迷い倒して(フォーレスターのお兄さんがた、とてもやさしかった)、ふわっふわのファーにも心惹かれつつ、枝が少なめで軽くて持ち運びによさそうなスプルースを選びました。「うん、これは枝ぶりがいいと思うよ」とお兄さんのお墨付き。
購入が決まると、巨大な植木鉢の底を抜いたようなツールを使って、みかんの入っているようなネットを張って枝が飛び出さないようコンパクトにまとめてくれます。さらに、ツリースタンドもサイズに合わせて購入(£15)。大好きなヤドリギや、ヒイラギで作ったリースなども売っていて惹かれましたが、今日はまずこの大物を持って帰らないといけません。また来るからね、と宮殿を後にします。
ウッドストックはコッツウォルズの入り口
さて、行きのバス停よりひとつオックスフォード中心から離れたところ(Marlborough Arms)のほうが近そうなのでそちらに向かおうとすると……あれ、これコッツウォルズ名物「ハチミツ色の家」じゃないですか。ゆめ子さんのつぶやきで見た、宮殿のツリーのお裾分けが壁に斜めに飾られたお家もたくさんあるし、インテリアショップや小物屋さん、本屋、カフェに美味しそうなパブやレストランも並んでいて、ものすごく素敵な街並みが広がっています。わざわざレンタカーでコッツウォルズ行って感動してたけど、こんな近くにあったとは……。
なまじバス停が宮殿の真ん前にあるので、ウッドストックの街はちらりとも見ずにこないだは帰ってしまいましたが、宮殿に来るなら絶対に寄った方がいいよとおすすめしたくなる、大人な街でした。
オーナメントは、沼!
さて、そんなこんなで無事にツリーを手に入れてバスで帰ってきました(閉ざされた空間に入ると、針葉樹のスッとする匂いがかすかにただよってきてよかったです)。が、ツリーを手に入れてしまったら、オーナメント買っていいってこと? ですよね?
11月中頃から、いろいろなところで見かけていたすてきなオーナメントたち。かわいいけど、飾る木ないから……とぐっとこらえて、どうしても手に入れないと後悔しそうなものだけ買い求めていたのですが、もう少しだけ追加してしまいそうです。まずはフォートナム&メイソンのかわいすぎるバンパーとアフタヌーンティーセット(3段のお皿のと迷った!)をオン。テスコでさんざん迷って連れて帰ってきたリンツのテディベアチョコもオン! あとはエマ・ブリッジウォーターのミニチュアのオーナメントもかわいい……これはちょっと沼りそうです!
今日のひとこと
5月に試飲してきになっていた地元産のミード(蜂蜜酒)。ミニサイズが売り切れでした。おいしいクリスマス・プディングも買い逃してしまったし、もう一回行かないと!